ハーブ、フルーツ、樹木の約125種類の精油の香りが並ぶ展示棚、引き出しの中には花の香り、スパイスの香り、和精油が約110種類も揃っています。これだけの数が集まり、さらに市販ではあまり見かけない香りもあるので、とても貴重です。精油の種類や数は定期的に入れ替わるので、訪れた際には最新のラインアップを楽しめます。
展示棚にはガラス容器のなかに木のディフューザーがある
棚に並ぶハーブの香りを見ていると、ガラス容器に入ったタバコの精油を発見。蓋を取って香りを試してみると、タバコそのものというよりも、植物の葉の香りも感じられます。さらに、芳醇なチョコレートの香りがするカカオ、スパイシーで清涼感があるローズマリーカンファーなど、それぞれ特有の魅力を改めて知ることができます。
ガラス容器の蓋に精油の名前と番号が記載されている
引き出しの中には花やスパイスの香りのほかに、シソやハマナスなど、日本古来の植物から抽出した和精油が約50種類もあります。和精油のなかで「トサポンカン」が気になったので、ガラス容器に入ったムエット(試香紙)を取って香りを試してみます。ミカン科の柑橘類ということもあり、さわやかでほんのり甘い香り。
精油の名前をつい忘れてしまいそうな人には、ムエットにボールペンで名前を書くこともできるので、記載して持ち帰ることもできますよ。
気に入った精油について深く知りたい人は、「アロマボラトリー」内にあるiPadを使って調べることができます。おもな産地や抽出部位、抽出法などの情報がデータベース化されているので、精油の香りが入ったガラス容器に記載された番号を入力するだけで、簡単に検索できます。また、館内ではスマートフォンからも同様の情報を調べることができます。
「アロマラウンジ」で読書&ティータイム
「アロマラウンジ」に飾られたアートワーク「Reafs」
「アロマラウンジ」は自由にくつろげる空間ですが、アートワークや体験コーナーもあります。まず、「アロマラウンジ」の手前に飾られた涼しげなガラスのオブジェは、回収した精油瓶を高温で溶かして形成した創作アート「Reafs」。葉のような形が特徴で、アロマディフューザーとして飾られています。
精油瓶回収ボックス「AEAJ Recycling Box」。回収前に無水エタノールで洗ってから回収ボックスへ
「AEAJ Green Terrace」では常時、使い終わった精油瓶の回収やリサイクル、アップサイクルを行っているので、自宅に保管している人は洗浄してから持参しましょう。
アートワークの近くにある「アロマテイスティング」のコーナー。テーマや展示内容は定期的に変わる
「アロマテイスティング」コーナーでは、小説や物語をイメージしたアロマブレンドの香りを体験できます。
『不思議の国のアリス』のアロマレシピは調香師・エバリュエーターの津田啓一郎氏が監修
訪れた日は、物語をイメージした香りが並んでいて、イギリス文学の『不思議の国のアリス』やフランスワーズ・サガンの『悲しみよこんにちは』など5冊。ガラス容器を持ち上げたら、鼻を近づけて香りを楽しみます。
「アロマライブラリー」
インフォメーションの手前にある本棚「アロマライブラリー」にも注目です。アロマや植物、環境に関連する書籍が約1400冊も揃い、なかには専門書や絶版になった貴重な本もあります。
本棚の下にも関連本がずらり
これらはすべて自由に閲覧できるので、気になる本があれば「アロマラウンジ」でゆっくり読書も楽しめます。
ハイビスカスやローズヒップ、レモングラスなど9種類のハーブをブレンドした「AEAJ オリジナルボタニカルティー」。環境保全のためマイボトル持参を推奨している
マイボトルを持参すれば、インフォメーションでもらった「AEAJオリジナルボタニカルティー」を飲みながらくつろぐことも可能。「アロマラウンジ」のキッチンカウンターにウォーターサーバーがあるので自由に給湯できます。マイボトルを持っていない、忘れた人には、「AEAJオリジナルボトル」1650円を販売しています。自宅に持ち帰ってティータイムを楽しむのもOK。
AEAJオリジナルボタニカルティーは、甘酸っぱくてさわやかな味わい。暑い日はアイスティーにするのもおすすめです。ヒノキの豊かな香りと静寂に包まれた「アロマラウンジ」で本を読みながらボタニカルティーでリフレッシュ。なんて心地いいソロ時間なのでしょう。