お盆が過ぎ、夏の終わりが見えてくると気になる慢性疲労、体のだるさ、気分の落ち込み。そんな時は読書で心と体を整えるのが一番です。また秋に向けて新刊をチェックしておけば、ゆったりとした秋の夜長を過ごせそう。今回は、残暑に読みたい7冊の本をご紹介します。
秋待ち気分は読書で!
今回ご紹介するのは、夏の不調やなんとなく疲れた心を癒してくれる本に加え、秋に向けてじっくり楽しめる“深掘り系の趣味本”まで、全部で7冊。ぜひゆっくり読んで、お気に入りの一冊を見つけてみてください。
夏の不調を読書で解決しよう!
①おいしく楽しく食べて体を整えるヒントは?
夏の終わりに感じる体調不良は、単なる“疲れ”という一言では片づけられません。本書には、女性のための栄養学を研究し、体調不良のお悩みを食事で改善してきた管理栄養士のあこさんのメソッドがギュッと詰まっています。
たとえば、パプリカなどの“夏野菜”はただ夏にできるというだけではなく、きちんと意味があるんです。厳しい暑さによって大量にかく汗で失われるカリウムを豊富に含んでいたり、紫外線をたくさん浴びた肌のケアに必要なビタミンA、C、Eもたっぷりと含まれています。その時期の体調を整えてくれる栄養素が豊富な“季節の野菜”の重要性について見直すきっかけになりそうです。
「しっかりと三食とっていれば栄養状態はパーフェクト」とは言い切れません。たとえば、「よく眠れない」「食べていないのに太る」などの不調は、栄養不足が隠れているといわれています。このようなよくある不調ごとにおすすめの食材をピックアップしてあるので、自分を含めた家族の健康管理にも役立ちそうです。
毎日まじめな食生活を続けていると、ストレスに感じることもあります。あこさんは「週1、2回くらい不まじめなのがちょうどいい」という考え方。健康を求めるあまりストレスを感じてしまっては本末転倒です。「『食べちゃダメ』ではなくボーダーラインを見つける」といった長く続けるヒントも散りばめられています。
②薬膳料理初心者さんにもおすすめ
東京・銀座の漢方専門薬局「薬石花房 幸福薬局」代表を務める中医師、幸井俊高氏監修の薬膳に関する本です。薬膳と聞くとハードル高めですが、この本の中では実際に作ることができる料理レシピも紹介されているため、グッと身近に感じます。
たとえば、夏の不調は体にこもった熱が原因。それは熱中症だけではなく、イライラしたりめまいを感じたり、さらには不眠となって現れることも。本書で紹介されている、体内の余分な熱を取る・冷やす力のある食材を積極的に取り入れるレシピにも注目です。
“こもり熱”を取る食養生は、トマト、なす、とうもろこし、きゅうりなど、どれも手に入りやすい食材ばかりです。なんとこの本の中では、おすすめの熱取り薬膳レシピが63点も紹介されているので満足度はかなり高め!
また体にこもった熱を取り除き、元気に導いてくれる食材を表にして紹介。そのベストな組み合わせ方を実践できるよう、幸井氏によるQ&A形式の解説コラムも掲載されています。
また巻末では手軽に熱取り食材が摂れるかんたん薬膳ドリンクとスープが掲載されています。食欲がない時や、料理をする時間が取れない時にぜひ作ってみたいレシピです。
③最新栄養学で夏の疲れを解決しよう
毎日の食事の中で、「食べグセ」を意識したことはありますか?食事は、何を、いつ、どのように食べるのかに加えて、何をどう食べ、また何を食べないのかも大切になってきます。本書では、疲れやすい、体がだるいといった慢性的な不調にフォーカスを絞り、疲れやすい人の食事は何が足りないのかというテーマを最新の栄養学で解説。
同じ仕事をしていても、はつらつと元気に過ごしている人とすぐ疲れてしまう人の違いは、ずばり“食”。食べ物で溢れている今の時代に蔓延している“新型栄養失調”や、最新の栄養学にも触れることができます。
また食材だけではなく、早食いや空腹時の甘いモノといった誰もが陥りがちな食習慣についても取り上げられています。体の疲れだけではなく、精神的な疲労に悩んでいる方にもぜひ手にとって欲しい一冊です。