買い物やレジャーなど、外へ出かける時に気になるのが「紫外線」。それをカットしてくれるのが「日焼け止め」ですが、意外と正しい選び方までは知られていません。ここでは、日焼け止めの賢い選び方から、普段使いにぴったりな肌にやさしい「SPF35以下」の日焼け止めランキングをご紹介します。こちらの記事は2018年版ですが、2019年最新版は4月22日発売の「LDK the Beauty 6月号」にて掲載しています!こちらもぜひご覧ください。
360.life編集部/Test by LDK編集部
年中受けている紫外線ダメージ。日焼け止めで肌を守りましょう
日差しが強いな、と感じはじめた頃に気になってくる「紫外線」。紫外線を浴びすぎると、肌に炎症を引き起こしたり、シワやシミの原因になるなど、さまざまな影響が出る言われています。
紫外線から肌を守るためには、肌を直接紫外線にさらさないことが大切です。
紫外線の量は春から夏頃がピークになりますが、太陽の日差しがある限りは、冬でも紫外線のダメージを受けています。
そこで、「日焼け止め」を上手に使って、紫外線から肌へのダメージを減らしましょう。
まずは「SPF値」をチェック!真夏以外は35以下がおすすめです
それでは、具体的な日焼け止めの選び方をご説明します。
日焼け止めには、紫外線をカットする力をみる指標として、SPF(Sun Protect Facter)値と、PA(Protection grade-of UV-A)値という表示がされています。
「SPFの数字が大きい方が日焼けしない」…という認識はなんとなくあるかもしれませんが、意外と「どんな生活シーンに合っているのか」といった使い方までは知られていません。
SPF値は、簡単にいえば「どれくらいの時間、紫外線をカットできるか」を表すもの。
PA値は、「その紫外線を防ぐ効果の強さ」を表しています。この図のとおり、SPFとPAはセットで考えていいでしょう。
…ちょっと驚かれるかもしれませんが、日本化粧品工業連合会の資料によれば、SPF50程度は「炎天下のレジャーやリゾート地でのマリンスポーツなど」の場面に適したものとされています。
つまり、SPF50程度の日焼け止めは、日差しが厳しい環境を想定したもので、ふだん使いとするなら強すぎるのです。
SPF50以上の日焼け止めは、日焼けしにくい反面、どうしても刺激が多い成分が含まれていたり、テカリなどのデメリットもあります。
なので散歩や買い物などの日常生活であれば、肌への負担もおさえられてテカリも少ない、SPF35以下を選ぶのが最適です。
ちなみにSPFが低くても安心してください。たとえばSPF30なら約10時間にわたってUVをカットしてくれるので、日中の時間を十分カバーできますよ。
この記事では、「毎日使える日焼け止め」をテーマに、 SPF35以下の肌にやさしい日焼け止めの正しい選び方と、プロによるおすすめのランキングをご紹介します。
なお、炎天下だけでなく、冬場でもスキー場などに長時間外にいる場合は、紫外線のダメージが大きくなります。そんな場合は、SPF50以上のランキングをご覧ください。
日焼け止めを選ぶときに気をつけたい4つのポイント
SPF値はパッケージを見ればわかりますが、それだけではいい日焼け止めは分かりません。選ぶポイントは大きく4つあります。
[ポイント1:焼けにくさ]
日焼け止めとして“焼けにくさ”は一番大切。パッケージでは同じSPF35でも、実際のUVカット率は違うことがあります。そこで、どれだけ紫外線をカットできるのか、UVラベルと人の肌を使ってテストしました。
紫外線に反応するラベルに日焼け止めを塗ったフィルムを重ね、日光に当ててUVカット率を4回計測しました。
19製品すべて同量の日焼け止めを人の肌に塗り、日焼けサロンで実際の焼け具合を比較しました。
[ポイント2:肌へのやさしさ]
いくらUVカット力が高くても、肌に負担が大きすぎる成分ではNGです。日焼けを防止する成分は紫外線を「散乱するタイプ」と「吸収するタイプ」に分かれます。
散乱剤は、紫外線を鏡のように反射するタイプで肌にやさしいのが特徴です。
・酸化チタン…肌へのやさしさでは最も優秀。
・酸化亜鉛…金属アレルギーで反応することがあるので、肌へのやさしさはやや落ちます。
吸収剤は紫外線を化学反応によって防ぐタイプで、お肌への刺激は強め。散乱剤との併用する場合もあります。
・散乱剤+吸収剤…吸収剤の割合が減るので、刺激はやや少なくなります。
・吸収剤のみ…肌への刺激は強め。
この4つの成分がどう使われているかをチェックし、A~Dの4段階で評価しました。
なお、防腐剤などに含まれる肌に刺激のある成分が挙げられますが、たいていは含有率が低いので今回の評価には含みませんでした。
また、日焼け止めが毛穴をふさいでしまうと肌へ負担になります。
そこで日焼け止めの蒸散率を比べました。蒸散率の数値が大きいほど、毛穴をふさがないため高評価となります。
[ポイント3:塗り心地のよさ]
毎日使うものだから使用感も大事。主婦モニターのみなさんにご協力いただき、実際の塗り心地をチェックしました。
チェックポイントは①伸びの良さ、②しっとり感、③香りの3点。また、白浮きや肌なじみなどにも注意し、肌に塗っていて気持ちがいいかも検証しました。
[ポイント4:洗い流しやすさ]
成分良好な日焼け止めでも、洗って落ちないのは肌に負担。いつもの洗顔料で肌に残らないかを確かめました。
黒色の合皮に日焼け止めを同量ずつ塗って6時間放置。洗顔料でどの程度落ちるのかを検証しました(透明色の日焼け止めにはチョークを混ぜて色をつけ、落ち具合を検証)。
以上、4つの視点で19製品をテストしたところ、SPF値だけではわからないことが見えてきましたよ。それでは結果を見てみましょう!