温風が全体に行き渡らずムラがある日立の「HFK-VH880」
日立(HITACHI)
ふとん乾燥機
HFK-VH880
実勢価格:1万800円
サイズ:W28.3×D21.7×H33.8cm(ホース折りたたみ時)
重量:4.3kg
コード長:1.9m
布団乾燥時間:綿以外30分/綿40分
布団暖め時間:10分(ふとん)/5分(足もと)
残念ながら5位となってしまったのは、日立の「HFK-VH880」。温風の拡散力が足りず、乾燥のムラがかなりあります。
ノズルを真ん中に差し込むタイプの本製品。そのため吹出口付近にある中央部分はしっかりと乾燥しています。しかしノズルから離れた位置にある頭側や足元、湿度の減少が緩やか。グラフで見るとムラが出ているのがわかります。
▼乾燥性能のテスト結果はこちら
中央はしっかり乾燥しているのがわかりますが、他は湿度減少の推移がバラバラです。特に中央から離れた位置にある頭側と足元は完全に乾燥できていません。
温度の推移もバラつきが見られました。頭側の温度は10℃ほどしか上がっておらず、温風が端まで行き届いていないことがわかります。サーモグラフィーで見ても、左にある頭側は温度が低い緑色。
▼あたため性能のテスト結果はこちら
「暖めコース」で測定。このコースは布団の足元にノズルを差し込むので、その箇所はしっかり温度が上昇しています。しかしそれ以外はほとんど上がってません。
U字型のノズルが特徴の本製品は、布団を挟み込んで敷き布団の表と裏どちらも乾燥させる機能がついています。しかし実際に検証してみると、その数値は微妙……。目玉機能のはずですが、威力は発揮されませんでした。
以上がマット無しタイプのランキングです。乾燥力は、温風がどれだけ広範囲に拡散するかが決め手のようでした。
「敷ふとん両面乾燥」は、U字型になっているノズルを敷き布団の中央に挟み込んで使用します。フローリングの上で行うときは、傷がつかないよう敷き布団の下に絨毯などを準備する必要があるでしょう。
ダニの駆除をしたいと考えているなら「マット有り」を選びましょう
次はマット有り部門のランキングですが……その前に、マット有りタイプの特徴を改めて説明します。
マット有りタイプの長所として、温風の拡散が布団のキルティングなどにより、邪魔されないことがあげられます。少し重たい布団であっても、マットが密着するので温度のムラができません。
マットを掛け布団と敷き布団の間に挟むことで布団に密着するため、熱が隅々まで回りやすくなります。
そこで注目したいのが、ダニの駆除の効果です。
湿気をとるのに天日干しは有効ですが、ダニの駆除としてはあまり効果的ではありません。日が当たる面にはある程度の効果はあるものの、それだけではまだダニは生きている状態なので、陰のほうに隠れてしまうのです。
そうすると駆除までは見込めません。そこで隅々まで温風が行き届くマット有りタイプが、ダニの駆除に有効的ということです。
以上を踏まえて、改めてランキングをご覧ください。
ダニの駆除に効果てきめん1位は三菱電機の「AD-X80-T」
三菱電機(MITSUBISHI ELECTRIC)
ふとん乾燥機
AD-X80-T
実勢価格:1万6827円
サイズ:W35.5×D16.1×H31.4cm
重量:3.6kg
乾燥時間:標準約45分/快温約60分
確実にダニに効くのは「AD-X80」です
マット有り部門の1位に選ばれたのは三菱電機「AD-X80-T」。
マット無しの布団乾燥機がどんどん発売されるなか、三菱電機はマット有りタイプにこだわっています。その理由は、「ダニを完全に駆除するのはマットが不可欠だから」ということです。
本製品は、マットを広げ敷き布団を完全に包んでから乾燥させます。
通常のマット有りタイプと同じように、掛け布団と敷き布団の間にマットを挟んで乾燥を行うこともできますが、ダニ対策をするなら手間がかかっても絶対に前者のやり方。「ダニパンチモード」という機能が搭載されており、ダニの駆除に特化しています。
▼乾燥性能のテスト結果はこちら
湿度変化グラフを見ると、表面4カ所の変化の推移は均一です。しかし意外なことに、裏面の乾燥は苦手なのか除湿率は45%程度でした。
さすがマットを使用しているだけあり、サーモグラフィーで見ても表面温度にはほとんどムラがなく均一です。
▼あたため性能のテスト結果はこちら
機能として搭載しているのは、布団全体のあたためではなく「足元あたため」のみだったので、他製品の時間を目安にして「標準コース:30分」で計測。
さすがに頭側の温度は低いものの、中央付近まではしっかりとあたたまっていました。