さっぱりした浅漬のお漬物、ついつい箸がのびますよね。そこで、自宅で手軽に作れる市販の「浅漬けの素」11種類を集めて、料理研究家2名と編集部で、徹底比較。その結果をランキング形式で発表します。液体タイプから粉末タイプまで人気商品の評価、おすすめのアレンジレシピもご紹介! 最後まで読めば美味しい浅漬けをマスターできますよ。
増田 乃律子/Test by LDK編集部
食べる分だけちょこっと漬けが今流浅漬けの素で漬物がラクに作れます
漬物は塩分が高くて健康に悪いというのは、塩を防腐剤代わりにしていた頃の話。冷蔵保存が当たり前の今では、市販のお漬物も現代の食生活に合わせて減塩が主流です。
でも、そのぶん塩の殺菌効果もわずか。
市販品の漬物が生鮮野菜に比べてお高めなのは、安全性を考えて消毒や冷蔵輸送を行うため店頭に並ぶまでのコストがかかってしまうからなんです。
だからこそ、食費をおさえたいなら手作りがおすすめです。自分で漬ければ、旬の野菜を食べ切れる分だけちょこっと作れるので、無駄なくお得にできて毎日食べてもコスパ良しなんです!
でも、いくら節約できるからといって、自分で漬けるとなるといちいち塩の量を測って作るのは面倒ですよね。そこでより手軽に漬物を作るために欠かせないのが市販の「浅漬けの素」なのです!
[選び方]液体はすぐに浸かる?実は時短できる粉末がおすすめです
浅漬けの素といえば、ボトルに入った液体タイプを連想される方が多いと思います。液体と粉末のタイプが売られていますが、なんとなく「液体のほうが早く浸かりそう」というイメージを抱かれているのではないでしょうか。
実は検証した結果、液体より粉末タイプの方が比較的早く漬かる傾向にあることが判明しました。
その理由として考えられるのは「浸透圧」です。
写真:PIXTA
昔ながらの塩漬けは、食塩によって野菜の旨味を含んだ水分が染み出し、旨味エキスが野菜に再度浸透して美味しい漬物が完成します。
粉末タイプは、従来の漬物と同じ原理で漬かるため、野菜の芯までしっかり味が染みて美味しくなるのです。
…ですが、早く浸かりやすいだけでなく、美味しい浅漬けの素が知りたいですよね。そこで食のプロをお招きし実際に食べ比べを行いました。
浅漬けの素11製品を徹底比較!スーパーで人気の製品の評価は?
今回は、普段から自宅で漬物を作っている料理研究家のお二人に、スーパーで買えるメジャーな浅漬けの素を使って白菜漬けを作っていただきました。
今回、おすすめの浅漬けの素を選んだポイントは「おいしさ」と「漬かり具合」。さらに手間がかからないことも大切な要素として評価対象に加えました。
検証方法は、白菜を一口大に刻み、浅漬けの素を規定の分量を量って加え、30分ほど放置。その後、プロとLDK編集部員が試食して、おいしさ、表記通りの味がするか、時短で白菜の芯まで漬かっているかを検証しました。
では早速、プロが辛口判定をしたおすすめの浅漬けの素を、ランキング形式で発表します!
1位は丸美屋のはい!小鉢昆布風味の後引くウマさです
丸美屋
はい!小鉢 浅漬けの素
実勢価格:124円
▼テスト結果
おいしさ:◎
漬かり具合:◎
タイプ:粉末
1位に輝いたのは、丸美屋のはい!小鉢 浅漬けの素。細く刻んだ昆布がたっぷり入った粉末タイプで、一口目から昆布のコクがふわっと広がるまろやかな旨味が特徴です。
また、作り方のラクさも高評価に。野菜をポリ袋に入れた後、粉末を上からふりかけて全体になじませるように軽く揉んだ後、5分経ったら完成します。
今回は、比較のために揉まずに放置したのですが、葉先はしっかり味が染み、芯は心地よいシャキシャキ感が残っていて後引くおいしさでした!
2位はつけもとのあさ漬けの素程よい酸味とピリ辛加減が絶妙!
つけもと
あさ漬けの素
実勢価格:189円
※リンク先は5個セットです
▼テスト結果
おいしさ:◎
漬かり具合:◎
タイプ:粉末
2位は、つけもとのあさ漬けの素です。細かい鷹の爪が入っている粉末タイプで、爽やか酸味と後味のピリ辛加減が絶妙!
一口食べたあと思わず「うまっ!」と声が漏れてしまったほど、パンチの効いたおいしさです。おかずはもちろんですが、ビールのおつまみにも◎。
味はしっかり染みているのに食感はシャッキシャキ。この歯ごたえの良さも高評価の理由でした。
秘密は、塩分によって野菜から出た旨味を含んだ水分が再び野菜に染みる「浸透圧」を利用して漬けるから。これぞ粉末ならではのおいしさです!
昆布とカツオのコクのある味わいスマイルライフ 浅漬けの素
スマイルライフ
浅漬けの素
実勢価格:171円
▼テスト結果
おいしさ:◎
漬かり具合:○
タイプ:液体
3位は、スーパー「ライフ」のPB、スマイルライフの浅漬けの素です。
実はこの商品、製造はエバラ。でも本家より評価が高い理由は、エバラにはない「かつおぶし」が入っているから。昆布とカツオの合わせだしが効いたコクのある味わいがじゅわ~っと口いっぱいに広がります。
塩気も本家と比べてマイルド。子供からお年寄りまで美味しく食べられます。
液体のため、味の浸透は、粉末に比べるとやや時間がかかるものの、浅漬けにはちょうど良い漬かり具合。芯までしんなりさせたい場合はつけ時間を長めにすればOKです!