バードハウスのエリアでは、さまざまな鳥の羽を実際に触れる展示もある。この動物園、妙に職員さんのお手製の仕掛けが凝っているのも魅力のひとつだ。
また、ここには「鶴の恩返し」の鶴が、実はコウノトリだったという説について解説するパネルがあった。要約すると、「鶴とコウノトリは見た目が似ていて、機織りの『カタカタカタ』という音はコウノトリがクチバシを鳴らす音だったかもしれない」という内容なのだが、なんとこのパネル、全8ページにも渡る力作。動物園のような施設に行くと、ごくまれにこういう「担当者のほとばしる情熱」を感じる瞬間があり、見逃してはならないポイントのひとつだと私は思っている。
ゆっくりと一周して入口まで戻ってきたら、なんと、ミルキーじいさんはまだミルキーを見つめていた。ただ一心にミルキーだけを見つめるあのおじいさんは、本当に何者なのだろう。おじいさんの目線の先には、先ほど言っていた「ミルキーのお気に入り」だという箱の中で、ミルキーがくつろいでいた。
「江戸川区自然動物園」に行ってしばらくたった今でも、ミルキーとじいさんのその後が気になっている。ミルキーだけに執着するおじいさんの正体については結局わからずじまいだ。ともあれ、ミルキーがなるべく「お気に入りの真ん中の箱」の中で過ごせていることを願っている。
住所:北葛西3-2-1 行船公園内
電話:03-3680-0777
開園時間:月~金10:00~16:30、土日祝9:30~16:30
※11~2月は16:00まで ※夏季(7月21日~8月31日)は9:30~16:30
休園日:月曜(祝休日の場合は翌日)、年末年始(12月30日~1月1日)
入園料:無料
最寄り駅:西葛西
※2019年8月5日時点の情報です。内容など、情報は現在と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。