(4)名前をほかの情報と関連させて覚える
記憶を長期間定着させるにはリハーサルが必要ですが、リハーサルには維持リハーサルと精緻化リハーサルの2種類があり、おすすめなのは精緻化リハーサルです。
試験勉強で暗記する際によく行う「繰り返しノートに書く」「繰り返し声に出す」といった復唱方法は維持リハーサル。
それに対して精緻化リハーサルは意味づけや関連づけを行い、より深い理解を促すものです。
たとえば「preorder(予約注文)」という英単語を覚えるとき、維持リハーサルだとひたすら単語を復唱したり書いたりして覚えようとしますが、精緻化リハーサルだと「“pre”が前、“order”が注文という意味だから予約注文はpreorder」というように意味づけして覚えます。
そのほうが定着しやすく、スムーズに記憶に残せます。
(5)絵でイメージ化して覚える
試験を受けたときに「この単語、教科書の右上に書いてあったな」と場所を思い出すことはありませんか?
これは情報がイメージで残っている証です。
情報を単なるテキストではなく絵にして保存・保持すると、記憶が再生しやすくなります。
人の名前を覚えるなら、その人の顔や服装と名前を関連づけてイメージ化して記憶するのがおすすめです。
少しシュールですが、その人の顔の上に「山田」といった名前を浮かべたり、山と田んぼを連想したりして絵にして覚えるのです。
意外と記憶に残りやすくなるので、だまされたと思ってぜひ試してみてくださいね。
(6)語呂で覚える
関連づけのひとつの方法として、語呂で覚えるのもおすすめです。
元素記号の暗記方法「水兵リーベ僕の船……」といった語呂も、上手に関連づけて情報を記憶しています。
その人の名前をなんらかの語呂にして覚えると忘れにくくなるでしょう。
当然ながら、できるだけ自然な関連づけをするのがポイント。
あるいはイメージ化と組み合わせて、たとえば「山田雄大」という名前を覚えるなら、「山と田んぼに囲まれた雄大な場所」をイメージするなど、絵を思い浮かべながら覚えるのも効果的ですよ。
工夫次第で名前は覚えられる
これまで名前を忘れがちだった人でも、ご紹介したテクニックを実践すれば名前を覚えられるようになります。
忘れやすくなる原因を踏まえたうえで、きちんと相手の名前を覚えようという意識を持ち、自分が試しやすい方法で名前を記憶しましょう。
まずは相手に興味を持つようにしてくださいね。
(萩原かおり)
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