執着心とは? 執着心が強い人の特徴をマジシャン兼催眠心理療法士の浅田さんが紹介。執着心があることのメリット、ないことのメリット、両面を分析し、それとの向き合い方を解説します。あなたの執着心をチェックする診断付き。
浅田悠介(浅田さん@令和の奇術師)
執着心。
このテーマで記事を書くことになったとき、背中にガリガリ君のソーダ味を10本同時に突っこまれたみたいにゾッとするのを感じました。
恐ろしい言葉だからです。
「逃れたいのに逃れられない」
私たちの誰もが他人事ではいられないでしょう。
正直、人類全体のテーマだと思います。宗教や哲学だって、これをどうにかするために悩んできたわけですから。
今回USJのハロウィンホラーナイトに飛びこむみたいに、ちょっと心の奥底をのぞいてみることにしましょう。
ねえ、貴女にも逃げられないものがありません?
そもそも「執着心」の正体とは?
執着心とは「囚われの状態」と考えるとわかりやすい。
過去の恋人かもしれません。お金や車といった物かもしれません。ショッピングといった行動かもしれません。散らかった部屋のような状態かもしれません。子ども時代といった記憶かもしれません。
何かに固執している(考えずにいられない)心の有りようを指します。
もちろん誰しも、ある程度、何かにこだわりがあります。
それが、自信のなさ、コンプレックス、愛情の飢え、などを埋めるために怨念に成長してしまったようなものです。求める心だけが暴走するのです。
執着心が強い人の共通点
中でも、この執着心が強い人にはいくつかの共通点があります。
(1)何ごとにもしつこい
執着心は目に見えません。
その代わりに、私たちは、その人物の行動を見て「あの人は執着心が強い」と判断するのです。性格とは行動ですから。そして、それは「しつこさ(しつこい行動)」となって表れます。
執着するものに関わるため、同じことを繰り返すのです。SNSを見続けたり、好きな人の後をつけたり、グッズを集め続けたり──という感じです。趣味のレベルを超えて。
(2)距離の取り方が下手
執着心の強い人はバランス感覚に欠けます。
そのバランスとは「客観性」です。
平たくいうと自分を客観視するのが苦手なのです。もし第三者目線で見ることができたら、その行動もセーブできるはずですから。
それがコミュニケーションにも表れます。客観性を欠く以上、どこか不自然な感じになるのです。
具体的には、近づきすぎ、遠慮なさすぎ、必要以上に避ける、といった行動になります。
(3)何かが足りなかった過去がある
子どものころに原因がある場合もあります。
わかりやすい例でいうと、子どものころに貧しかった不安から、大人になっても人一倍、お金にこだわってしまう、という感じです。
それが“愛”だったりもします。さらにねじれて“過食や拒食”や“ショッピング癖”や“身体の傷”となって表れることもあります。
何かが足りなかった(飢えていた)ときの感情が、心の奥に、トラウマのように刻まれているパターンです。