こんにちは、ファイナンシャルプランナーの鈴木です。
子どものための「学資保険」。
子どもが生まれたタイミングは、将来の家族のライフプランを考える機会でもありますね。こうした、家族が増えたタイミングで学資保険のことを詳しく知る方が多いようです。
でも、妊娠中に学資保険へ加入する人もいます。
実は、生まれる前から加入しておくことは、早すぎることではありません。加入タイミングが早ければ保険料が安くなるので、とっても理にかなっていることなんです。
もちろん、子どもが生まれてから加入しても遅くはありません。今回は、この学資保険のしくみと特徴について見ていきましょう。
「学資保険」とは?学資保険のキホンを知ろう
ズバリ学資保険って何のためにするの?
学資保険とは、子どもの教育資金をコツコツと時間をかけて貯めたい、という方に向けたお金を貯める方法の一つです。
銀行の預金と違い、積み立てる途中で好きにお金を引き出したり、足し入れたりすることはできません。半ば、強制的に子どもの教育資金を確保するので、お金を貯める、という目的を達成しやすいのが学資保険の特徴です。
学資保険は︎どうして必要?メリットとデメリット
学資保険の3大メリット
1. 預貯金よりも高い利率でお金を運用できる可能性がある
2. 親にもしものことがあったとき保険が残りの分をカバーしてくれる
3. 保険料控除を利用すれば税金が戻ってくる
①預貯金よりも高い利率でお金を運用できる可能性がある
学資保険は、自分が払い込んだ保険料総額に対する、受け取り金額の割合が契約時に決まっています。この割合は、返戻率と呼ばれ学資保険を選ぶときの重要な指標です。
商品やプランによって返戻率は異なりますが、返戻率が高いと評判のソニー銀行の学資保険では107.2%(2019年8月現在)のプランがあります。返戻率が高い学資保険であればメガバンクの定期預金の金利が0.01%の時代ですから(※)、銀行に預けるより運用成果は高いと言えます。
(※)ただしアフラックなど一部会社の学資保険は、ホームページのシミュレーションで返戻率が100%を切る商品もあります。
②親にもしものことがあったとき保険が残りの分をカバーしてくれる
学資保険が“万が一”に備えることができる点も、銀行預金より優位とされる点です。契約者(親)が死亡した場合、以降の保険料の払い込みが免除されます。もちろん、保険金は契約どおりに受け取ることが可能です。
③保険料控除を利用すれば税金が戻ってくる
また、学資保険が年末調整の生命保険料控除の対象になることもメリットのひとつです。
最大4万円の控除額をフル活用できれば、節税額の目安は年収が420万円以下であればおよそ6,000円、650万円以下であればおよそ8,000円になります(所得税と住民税を概算で計算)。
また一括で受け取る学資金は一時所得扱いですが、自分が払い込んだ保険料総額と学資金の差額が+50万円以内であれば、一時所得による課税はありません。一方、銀行の利息はどんなに低金利でも税金が課せられてしまいます。
学資保険の3大デメリット
1. 元本割れリスクがある
2. 途中解約すると収支がマイナスになる
3. インフレリスクに対応できない
①元本割れリスクがある
メリットがあれば残念ながらデメリットもあります。学資保険は保険商品なので、保険会社が破綻した場合は元本割れが起こりえます。銀行の定期預金や積立預金のように1000万円までは全額元本保証される、という仕組みにはなっていません。
②途中解約すると収支がマイナスになる
受け取り予定時期より前にどうしてもお金が必要となったら、学資保険を解約する以外にありません。その場合、その時点で払い込んだ保険料総額よりも受け取る金額のほうが少なくなることがほとんどです。保険を払っている全期間でこのリスクを抱えなければなりません。