「太るから脂質は控える」というのは過去の話。2019年に『U.S. News & World Report』によって最高の食事療法に選ばれた「地中海式ダイエット」でも、日常的なオイル摂取が重視されています。今や店頭には様々な種類のオイルがあるので、どれを使うべきか悩んでしまいますよね。今回は、管理栄養士である筆者がおすすめするオリーブオイルを日々の食卓に置き換える4つのアイディアをご紹介します!
「オリーブオイル」をオススメする4つの理由
「良質の脂肪(オイル)」は健康と若さの強い味方。毎日使うものだけにオイル選びは体づくりにとても重要です。
今は店頭に様々なオイルが並んでいますが、栄養効果、おいしさ、使い回し、コストパフォーマンスなどを考えて、私がオススメする家庭オイルは「オリーブオイル」。その理由は以下の通りです。
1.ダイエットにぴったり!
オレイン酸が血糖値スパイクや悪玉コレステロールを抑えるため、ダイエット効果が期待できます。特に、約75%がオレイン酸である「エクストラバージンオリーブオイル」がおすすめ。
2.アンチエイジング効果が期待できる
ポリフェノールとビタミンEの抗酸化作用によるアンチエジング効果が期待できます。
3.幅広い調理に使える
オイルの中には加熱に不向きなものもありますが、オリーブオイルは酸化に強いオイル。焼く・炒める・揚げるといった幅広い加熱調理に使えます。
4.リーズナブルで手に入りやすい
コンビニやスーパーなど、場所を選ばずに手に入り、値段もリーズナブルなオリーブオイル。普段使いしやすさが魅力です。
健康面だけでなく、オリーブオイルは「風味が増す=おいしくなる」ことも魅力。 日常の調味料を置き換えるだけで、無理なくダイエット、アンチエイジング効果やむくみ予防を期待できます!続いては、家庭で利用頻度の高い調味料の「オリーブオイル置き換え法」をご紹介。
オリーブオイルに置き換えたい4つの食品
バター、ドレッシング、醤油、揚げ油…家庭での調理に欠かせないこれらの食品を、オリーブオイルに置き換えてみましょう!様々な効果が期待できますよ。
1.パンに塗る「バター」|血糖値の急上昇を抑えてダイエットに◎
Photo by キイロイトリ
パンだけ食べるよりも、血糖値の急上昇が抑えられる脂肪分を含むオリーブオイルをかけて食べた方が、太りにくくなります。バターも血糖値コントロールに作用しますが、動物性脂肪の取り過ぎは血管を詰まらせる原因の悪玉コレステロールを増やす心配が……。また、オリーブオイルは悪玉コレステロールを抑え、血管の炎症から守ってくれる効果もあります。バターに比べて塩分カットできるのでむくみ予防にも◎。
2.サラダにかける「市販のドレッシング」|塩分・糖質カットで痩せやすい体へ
Photo by キイロイトリ
オリーブオイルやドレッシングは、サラダにかけることで、抗酸化作用のあるビタミンAや、豆類に含まれるビタミンEといった脂溶性ビタミンの吸収率をアップ。特にトマトのリコピンなどβカロテンとの相性が良いと言われています。市販のオイルベースのドレッシングもビタミンの吸収率アップに働きますが、塩分と糖質が高く、ダイエットで「痩せない原因」の一つ。サラダが好きな人ほど、ドレッシングからオリーブオイルへの置き換えをオススメします。
※ビタミンA:ブロッコリー、パプリカ、カボチャ、トマト、ニンジンなどの色の濃い野菜に豊富に含まれる。
※ビタミンE:アボカド、大豆、ナッツ類に多く含まれる。
また、使い切れず古くなったドレッシングは酸化して、老化を早めてしまう可能性が…。シンプルなオリーブオイルに置き換えて冷蔵庫をスッキリさせませんか?
3.刺身にかける「醤油」|魚脂の酸化を防いで体内での働きをサポート
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サバ、アジ、マグロ、イワシなど青魚に含まれるDHA・EPAは優れたダイエットオイルですが、酸化しやすいという欠点が…。そこでおすすめな食べ方が「カルパッチョ」。実は、オリーブオイルのリノレイン酸は酸化に強く、魚と一緒に食べることでDHA・EPAの酸化を防ぎ、体内での働きをサポートしてくれる名脇役なんです。オリーブオイル自体の香りと、ハーブやスパイスで減塩効果にも◎。レモンやバルサミコ酢を加えると血圧を抑制する効果も。
ちなみに、「冷ややっこ」にかける醤油をオリーブオイルに置き換えるのもオススメ。私の場合、ブラックペッパーを加えます。チーズのような風味でワインにマッチしますよ!