和食の定番「肉じゃが」のレシピを、調理師の筆者と一緒にしっかりとマスターしましょう!じゃがいもの選び方から、煮崩れを防ぐためのポイントまで、肉じゃが作りのポイントを丁寧にご紹介していきます。煮崩れせずに、お肉もふっくらとやわらかな肉じゃがを作りましょう!
まずはチェック!肉じゃが作りのコツとポイント
煮崩れしてしまったり、お肉がパサパサになってしまったり……。家庭料理の定番だけど、きちんと作るのはちょっぴりむずかしい「肉じゃが」。まずはおいしく作るためのポイント5つをチェックして、和食の定番「肉じゃが」をマスターしましょう!
1. 肉は炒めて一旦取り出す
肉を長時間煮ると、肉のうま味が逃げてかたくなってしまいます。肉は炒めたら取り出しておき、仕上げに加えることで、お肉もふっくらやわらかくおいしい肉じゃがに仕上がりますよ。
2. 野菜を油でコーティングする
肉を炒めてでてきた脂を利用して、野菜を炒めましょう。肉のうま味を野菜に移すことができるうえに、野菜を油でコーティングすることで、煮崩れもしにくくなります。
3. 煮汁は沸騰させない
煮汁をグツグツと沸騰させると、じゃがいもが煮崩れしてしまいます。煮汁は、フツフツと沸くくらいでOK。ゆっくりと加熱することで、野菜のもつ甘さやうま味を引き出すように煮込んでいきましょう。
4. できるだけかき混ぜない
煮込んでいる際、何回も木べらや菜箸でかき混ぜると、どんどんじゃがいもが崩れていってしまいます。煮汁がフツフツと沸くくらいでゆっくりと加熱していけば、焦げることはありませんので、頻繁にかき混ぜる必要はありません。混ぜるときもできるだけやさしく混ぜましょう。
5. おすすめのじゃがいもの種類
・男爵
ホクホクとした食感で、加熱時間が長くなると煮崩れします。煮崩れしてとろっとした部分と、じゃがいものホクホクした部分、両方を楽しめる肉じゃがに。
・メークイン
しっとりとした食感で、加熱しても煮崩れしにくいです。じゃがいものきれいな見た目をいかした肉じゃがに。
・キタアカリ
ホクホクとした食感と、甘みが特徴です。煮崩れしやすいので、キタアカリで肉じゃがを作る場合は、大きめにカットするのがコツ。
うまみが濃い!煮物の定番「肉じゃが」レシピ(調理時間:40分)
4つのポイントをおさえて、肉じゃがを作っていきましょう。今回は牛肉で作りますが、豚肉でも同じように作れますので、お好みのお肉で作ってみてくださいね。
材料(4人分)
・牛肉(こま切れや細切り)……200g
・じゃがいも……4個(約450〜500g)
・玉ねぎ……2個(約400g)
・にんじん……1本(約150g)
・だし……300cc
・醤油、みりん……各大さじ3杯
・砂糖……大さじ1杯(※)
・いんげん……あれば彩りに。4〜5本を、サッとゆでてて長さ3cmに切る
※砂糖大さじ1杯は、味の好みに合わせてお好みで加えてください。甘じょっぱい味付けがお好みの方は、お砂糖を加えましょう。出汁の味がしっかりと感じられる味付けがお好みの方は、お砂糖は加えないで作ってみてください。
下準備
牛肉は、大きい場合は食べやすいように、3cmの長さに切ります。
じゃがいもは、皮をむいて、芽があれば取り除きます。3cm角の乱切りにしてください。
にんじんは、皮をむいて、2.5cm角の乱切りにしましょう。(にんじんは、じゃがいもよりも火が通りにくいので、じゃがいもよりも小さく切ってください。)
玉ねぎは、皮をむいて、繊維に沿って1cm幅に切ります。