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自己卑下がもたらす3つのマイナスイメージ

謙虚と自己卑下を混同していませんか? この2つは似て非なるもの。今回は心理カウンセラーの小日向るり子さんに、謙虚と自己卑下の違いや自己卑下してしまう心理、その癖を直す方法を伝授してもらいます。

人から褒められても喜べないことはありませんか? 本当は素直に感情を出したいのに、おごった人、謙虚さがない人と思われてしまうのではないかと恐れ、褒められたときに葛藤してしまう方も多いのではないでしょうか。

今回は「謙虚」との違いも解説しながら、「自己卑下する心」への対処法を探ってみたいと思います。

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自己卑下とは? 謙虚との違い

自己卑下と謙虚の違いとは

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それではまず、自己卑下と謙虚の言葉の意味をそれぞれ確認してみましょう。

自己卑下とは「自分はたいしたことのない劣った者だといやしめること」で、謙虚とは「おごりたかぶらず素直なさま」という意味です(出典:『明鏡国語辞典』)。

ただ、謙虚には「控えめである」という意味もあります。そのため、この「控えめ」の意味をうれしい感情も含めて気持ちを素直に出さないことだと理解してしまい、自己卑下と混同してしまう方も多いようです。

自己卑下と謙虚の違いを例文でチェック

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もっとわかりやすくするために、例文を使って、自己卑下と謙虚の違いを見てみましょう。

「○○さんっていつもお洒落な格好をしていて憧れます!」と言われた場合。

自己卑下な回答

「私よりお洒落な人なんてたくさんいますし、ファッションについて専門的な勉強をしたわけではないのでそんなこと言われても恥ずかしいです」

謙虚な回答

「ありがとうございます! ただ自分が好きだと思う服を着ているだけなのですが、それを褒めていただけるなんてうれしいです!」

褒められたら誰でもうれしいことは同じはずです。

しかし自己卑下する人は、うれしいという感情の前に「他人との比較」「社会的な規範(資格や専門知識)」という理性が先立って、自分を貶めている状態です。

一方の謙虚な人は、相手の言葉をそのまま受け止めて、そのときに生まれた感情をありのままに表現していますよね。つまりフラットで気負いのない状態です。

自己卑下してしまう人の心理

では、なぜ自己卑下してしまうのでしょうか? その心理にせまります。

(1)自己肯定感が低い

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自己肯定感が低いとは、自分のことが好きではない、認めてあげられないということ。

そのため、他人から褒められたり感謝されたりといった好意の感情をもらっても、素直に受け取ることができません。「そんな耳障りのいい言葉なんて嘘だ」「自分にそんな言葉を受け取る資格はない」などと考えて自分に冷たくしてしまいます。

(2)完璧主義

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他人は90%できていることを褒めてくれたのに、自分はできていない10%を見てしまう状態です。

常に完璧を求める心が、褒められたときに最初に湧き上がる「うれしい」という感情を邪魔してしまうのです。

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