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夏限定品も!まろやかな濃茶の旨味たっぷり「マールブランシュ」の「お濃茶ラングドシャ 茶の菓」/人気店の定番スイーツ vol.20

グルメ

「マールブランシュ京都北山本店」の開業は1982年。「お濃茶ラングドシャ 茶の菓」は、2007年に発売されました。

長年愛される「定番」スイーツ紹介の連載、第20回は、2007年の発売以来、今や京都を代表する土産菓子として人気の「京都北山 マールブランシュ」の「お濃茶ラングドシャ 茶の菓」をご紹介します。

常識を覆した贅沢な「濃茶」使いのお菓子

「マールブランシュ京都北山本店」の開業は1982年。「お濃茶ラングドシャ 茶の菓」は、2007年に発売されました。

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抹茶の味わい豊かなラングドシャ生地2枚で薄いホワイトチョコレートをサンド。上の生地には「京・茶・菓」のいずれか1文字の焼き印が。茶道のお点前でも、「濃茶」用には、苦みや渋みの少ない上質なお抹茶が求められます。

発売当時は、これほど贅沢に「濃茶」用の抹茶を使ったお菓子は考えられず、常識を覆すものでした。

契約茶園で育ちブレンドされたオリジナルの「お濃茶」とは?

私も以前、京都・宇治市にある「マールブランシュ」の契約農家の茶畑見学に伺いました。

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4月に茶の新芽が伸びると、茶畑の上に「よしず」という被いをかぶせて10日間ほど日光を遮り、さらに10日間ほどワラで覆います。これにより、渋み成分の元になるカテキンの生成を抑え、うま味成分であるテアニンを豊富に残すのです。

「マールブランシュ」では、その中でも、最初の新芽のみを手摘みした「一番茶」を原料にした抹茶を使います。

もう一つの特徴は、「宇治茶」の中でも、寒暖差の大きい山間部で作られる「山の茶葉」と、木津川沿いの砂地で作られる「川の茶葉」とを、「茶鑑定士」がブレンドして、「茶の菓」専用の「お濃茶」にしていること。さらに、昔ながらの「石臼」式の挽き方をするため、茶葉に摩擦熱がかかりにくく、風味や鮮やかな緑色が保たれているのです。

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パティシエが試行錯誤した京都ならではのお菓子

中に挟むホワイトチョコレートは、抹茶との相性を考えて、乳味の強い独自配合で製造されたもの。厚さ僅か2mm程度の極薄の生地は、美しい色を保つため、高温にはせずに焼き上げます。

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やや細身の形は、京都の「舞妓さん」のように着物姿で化粧を施した女性でも、口を大きく開けずに上品に食べられるようにという配慮です。

知る人ぞ知る夏限定品「涼茶の菓」とは

2018年より、夏限定商品として「夏ものお濃茶ラングドシャ 涼茶の菓」も発売。焼き印が「涼」の文字になっています。

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生地用のお濃茶のブレンド比率を変え、「川の茶葉」を増やすことで、キレ味のよいほろ苦さやインパクトある旨味を出したそうです。また、夏場はとけやすいため、ホワイトチョコレートを挟むのではなく生地自体に練り込んであり、甘さ控えめでよりさっぱりと感じられます。

これらの「茶の菓」や「涼茶の菓」は、様々な入り数の箱がある他、京都の人々がちょっとした返礼用のお菓子として常備しておく「おため」という風習に合わせて、3枚・5枚入りといった小ポーションのギフトもあり、時と場合に応じて使い分けられて重宝します。

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通常の「茶の菓」と夏限定の「涼茶の菓」を一緒に味わうことができるのは、初夏から夏にかけての今の時期だけですので、ぜひ食べ比べてみてはいかがでしょうか。

お濃茶ラングドシャ 茶の菓/マールブランシュ
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