今週のかに座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
花と啓示
今週のかに座は、「自問自答する中で違和感を、確信へと変えていくような星回り」。
それはまるで、「ひるがほに電流かよひゐはせぬか」(三橋鷹女)という句のよう。鑑賞用の朝顔でも夕顔でもない、昼の強い日差しの中でも咲き続ける昼顔は、その可憐な見た目にも関わらず、どこかに「電流」という荒々しい人工的なエネルギーの気配がかすかに感じ取れます。
今週のあなたもまた、花弁から電流へといった極端な振れ幅において精神を躍動させていく中で、既存の執着やしがらみから離れていくことが少なからずテーマとなっていきそうです。
今週は変化への「兆し」や「予感」がとても強まってくるとき。気を散らさず、ひとりの時間をしっかり確保して、自分の内面へと没入していきましょう。
今週のしし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
相互貫入モード
今週のしし座は、「自分と自分でないものが、相互貫入して交じり合っていくような星回り」。
普段なら強固に張り巡らせている他者との境界線がゆるまって、何か・誰かとの繋がりが濃密に感じられるはずです。
経済がグローバル化した現代社会では、すべてを「交換」して生きていくことが可能とされ、経済的合理性や「コスパ」が推奨されて、自分たちが別のところから何か大事なものを「もらっている」という感覚や記憶が忘れ去られていきます。
その結果として、根本的に自分たちが脆弱な存在で、たくさんの「贈与」を「負債」として抱えることでやっと成り立っているのだという認識や、「おかげさま」という感覚さえも忘れ去られていっているのではないでしょうか。
その意味で今週は、既に自分の一部であるところのものを、改めて外部に発見していけるかもしれません。
今週のおとめ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
キャッチボールと友情
今週のおとめ座は、「不在を通して<友>との距離を感じていくような星回り」。
恋愛は結婚に形を変えたとたんに消えてしまう一方で、友情というものはほとんど形が変わることがない代わりに、それを維持していくには純粋に「ボールを交換し続ける」以外に方法がありません。
そこでは、どちらか片方側のみに長くボールを温めて続けることは許されず、必ずボールを返していかなければならない。しかし、相手やボールを見失わないようにと近い距離でやり取りしていれば、おのずと手応えも軽く、こころもとないものになっていく。
その点やはり、ある程度離れた距離でカーブを描いた球がズドンと手に響くからこそ、キャッチボールのしがいというものが出てくる訳です。
そう考えてみると、案外キャッチボールを続けていくのはかなり難しいことなのではないでしょうか。でも、それを試みてみること。それがおとめ座の今週です。