【清涼飲料水・エナジードリンク】毎日は避け「週1~2回」に
蒸し暑い日に、コーラなどの「清涼飲料水」(ジュース)や「エナジードリンク」を飲むと、スカッとした気分になりますが、飲みすぎると、糖質のとり過ぎに。水分補給で熱中症を予防するつもりが、肥満やメタボなど別の病気につながる原因にもなります。
特にエナジードリンクはカフェインが多いため、過剰摂取による不整脈や中毒性も心配されます。毎日飲むのは控え、楽しむなら「週1~2回」を目安に回数を抑えましょう。
「子どもを熱中症から守る」飲み物、飲み方は?
高齢者と同様、熱中症のリスクが高いのが、汗腺が未成熟な「思春期前の子ども」と「乳児」です。
のどの渇きを感じたら、すぐに水分補給をするよう習慣づけることが重要ですが、まずはどんな飲み物を選べばいいのか、効果的な飲み方と合わせて紹介します。
「大人以上に」こまめな水分補給を
子どもは汗腺が未成熟なうえ、代謝がよいので、体内で活発に熱が発生します。また、身長が低いので、地面からの照り返しの影響も受けやすく、熱中症のリスクもアップ。
ただ大人に比べると、のどの渇きを適切に感じられるので、「のどが渇いた」と訴えたらすぐに水分補給させましょう。また小さい子どもは、一度に大量に飲むなどのコントロールができないため、「少量ずつでも、回数を増やす」といった水分のとり方も効果的です。
「暑さ指数」の高い日は「20分おき」に水分摂取
夏になると、朝のニュース番組などでもよく取り上げられる「暑さ指数」。これは、熱中症を予防することを目的に示される指数です。
「暑さ指数」の高い日(環境省熱中症予防情報サイトより確認が可能です)や、高温多湿で運動をしている時などは、「15~20分おき」に給水タイムを設けるといいでしょう。激しく動いている際は、のどが渇いたと感じる時は脱水が進行している場合もあるので、長くとも「30分に1回」は水分をとるといいでしょう。
また、自分で訴えることができない年齢の乳幼児は、顔色や汗の量、尿の回数などをみて、体に熱がこもっていないかどうかをチェックしながら水分補給させます。
「水筒の持ち歩き」を習慣づける
外出時は必ず、水または麦茶を、保冷効果のある水筒に入れて持たせることを、習慣にしましょう。水分は温度が冷たすぎると体内への吸収が悪くなるので、氷を入れるのはNG。事前に冷蔵室で冷やし、「5~15℃」程度にするのがコツです。水分の吸収スピードが高まり、体を冷やす効果もあります。
「500円程度の小銭」を持たせる
公園や塾に行く時など、長時間の外出する時は、水筒のほか、足りなくなったときに自分で飲み物が購入できるよう、500円程の小銭を持たせましょう。のどが渇いたら我慢をせず、自販機やコンビニで買えるようにしておくことが大切です。
基本は「水、麦茶」、運動時は「スポーツドリンク」が◎
子どもへの水分補給は、利尿作用や中毒性のある「カフェインを含む飲み物」は避けましょう。水や麦茶を基本として、大量に汗をかく運動時や炎天下などは、スポーツドリンクを上手に活用します。
ただしスポーツドリンクは、糖分を多く含むものも多いので、飲みすぎに注意するほか、虫歯にならないよう歯磨きもしっかり行いましょう。
熱中症対策に効く「飲み物」まとめ
熱中症の予防は「のどが渇いた」と感じる前の「こまめな水分補給」が鉄則。また、外出時は常に水筒かペットボトルを持ち歩き、日常生活では水、麦茶を、運動時やレジャーで長時間外にいるときはスポーツドリンクを、高熱や明らかに脱水症状がある場合は経口補水液を飲みましょう。
高温多湿の日本では、真夏以外でも熱中症対策が必要です。特に“ウィズコロナ”である今年は熱中症リスクがアップ!室内外を問わず、梅雨時期から水分補給を意識してすごしてください。
取材・文/長島恭子