自分の考えに固執し過ぎて、気が付けば周りから浮いている。そんな自分に悩んでいる人もいるのではないでしょうか。今回は心理カウンセラーの服部希美さんに、なぜ人は物事に固執してしまうのか、どうすればやめることができるのかについて伺ってきました。
いつも人と意見が合わず、孤立してしまう。
良かれと思ってやっていることが裏目に出てしまう。
そんなあなたは少し「固執し過ぎている」状態なのかもしれませんね。
今日は、固執の意味や、固執してしまう心理的な理由をご紹介します。また、「固執」をあなたの長所に変える方法もお伝えしますので、何かのお役に立てたらうれしいです。
「固執」の意味とは?
固執とは「こしつ」とも「こしゅう」とも読みますが、いずれも「自分の意見を主張して譲らない」ことを指します。
良くも悪くも「自分の意見や考え、立場、やり方」を曲げない人に対して使う言葉です。類語としては「こだわり」や「頑固」。
自分の考えを持っていたり、意志が強かったりするのは素晴らしいことでもあるのですが、固執し過ぎてしまうと、人と協力したり、臨機応変な対応ができなくなってしまいます。
固執と執着は別物?
固執と似た意味の言葉に「執着」というものがあります。
固執と執着は似ているようで、実は少し意味が違います。
「固執」は「自分の意見や考え」をかたくなに曲げないことを指します。一方「執着」は「特定の物事や他者に」強く心を惹かれ、それにとらわれることを指します。
ようするに、「自分自身」にこだわっているのか? 「自分が魅了されたもの」にとらわれているのか? が違うのですね。
また、固執はポジティブな意味でも使いますが、執着は主にネガティブな意味で使われます。
あなたのこだわりは「固執」なのか「執着」なのかを考えてみると、現状を改善するヒントになるかもしれませんね。
固執する人の5つの特徴
ではここからは、物事に固執してしまう人の特徴についてご紹介しますね。
(1)人のアドバイスを煩わしく感じる
自信を持つことは大事なことですが、自分以外の人の意見を煩わしく感じる場合、主観に偏り、思い込みが激しくなっている状態かもしれません。
(2)客観性が無くなる
知らず知らずのうちに自分本位な行動を起こしてしまう時は、「自分の考えは周りからはどう思われるだろう?」といった視点が抜けてしまっていることがあります。
(3)頑固である
一度口にした言動を引っ込められない、そういう頑固さを持っていると物事に固執しやすくなります。相手の意見を取り入れることは負けだ、という競争意識がある方も多いかもしれませんね。
(4)完璧主義である
何事も完璧でないと意味がないと感じている人ほど、間違いや失敗が怖くなり、自分のやり方に固執しやすくなります。