童話「わかったさんのおかしシリーズ(全10巻)」の物語で描かれる、おいしそうなお菓子のレシピ。幼いころ、魅了された人も多いのではないでしょうか。30周年の記念として出版された「わかったさんとおかしをつくろう!(全3巻)」をもとに、つくるの大好き、食べるの大好きなカメラマンが実際に、物語の中のお菓子を再現してみました。
わかったさんシリーズ
以前、「読むものづくり」の連載でご紹介したわかったさんの新刊本。30周年の記念に出版されたこの絵本は、全編フルカラーでお菓子のレシピがたくさん掲載されています。
カラーになったことで、一層おいしそうなお菓子の数々。これは、つくらずにはいられません。
このおいしそうなお菓子をぜひ再現してみたいと、「わかったさんとつくる」という連載がスタートしました。第1回目は「懐かしい固めのプリン」、第2回目は「ふんわりホットケーキ」に挑戦したところSNSでたくさんの方に「そっくり!」「懐かしい!」と、うれしいお声をいただきました。
今回もわかったさんのレシピを参考に、できる限りイラストに「そっくり」なものをつくっていきたいと思います。
似せるためのポイントもご紹介するので、みなさんもぜひ本とあわせて参考にしてみてくださいね。
わかったさんとつくるレモンドーナツ
3回目となる今回挑戦するのは、『わかったさんのこんがりおやつ』に載っている「レモンドーナツ」です。
まあるいフォルムがかわいいドーナツ。過去に一度だけ手づくりしてみたのですが、そのときはしっかりと膨らまず、べちゃっとした仕上がりで大失敗…。
手順はシンプルながら、「なかなか難しいものだな…」と感じていたのですが、今回、わかったさんの力を借りて再挑戦してみようと思います。
イラストのようなふっくらとしたまあるいドーナツを目指します。
「揚げもの」ということもあり、ややハードルを高く感じるかもしれませんが、今回つくるドーナツも手順は本当にシンプルなので、特別な材料は必要ありません。
まずは材料を混ぜていきます。バターを滑らかになるまでかき混ぜたら、砂糖と合わせよく混ぜます。
溶いた卵をすこしずつ加えながらかき混ぜて、バニラエッセンスにレモン汁、牛乳にブランデーを混ぜ合わせます。
小麦粉とベーキングパウダーを合わせていきます。この際にしっかりとふるいにかけると、揚げるときに生地がちゃんと膨らみます。
木べらでまぜ合わせ、耳たぶぐらいのやわらかさになったら冷蔵庫で冷やしましょう。
まな板に小麦粉をふって生地を綿棒でのばします。
ドーナツ型で生地を型抜きします。今回はドーナツ型が無かったので、クッキー型を2つ使ってドーナツの形に型抜きしてみました。真ん中の穴が小さすぎると、揚げたときに丸々とした不恰好なドーナツになってしまうので、全体の大きさとバランスをみながら型取りましょう。
170度の油で2~3分ずつ両面を揚げて、こんがりキツネ色になったらできあがり。
油きり用のあみや、キッチンペーパーに乗せて、しっかり油をきりましょう。
どうでしょう。こんがりとした色合いが、イラストそっくりではないでしょうか。
ドーナツと一緒に描かれていたレモンソーダも再現してみました。爽やかな炭酸と一緒に味わえば、これからの季節にもぴったりなおやつになりますよ。