赤、黄、橙…木々が色づく晩秋の季節は徐々に気温が下がってきて、温泉を楽しみたい季節でもありますよね。そこで、フリーアナウンサーとして活躍しながら、日本中の温泉をめぐりライター・コメンテーターとしての活動も行う温泉専門家・植竹深雪さんに、都内から日帰りで行くことができる紅葉×温泉の必見スポットを教えていただきました。
植物由来のアンチエイジング湯とうなぎを堪能「正徳寺温泉 初花」
山梨県山梨市にある日帰り温泉「正徳寺温泉 初花(しょうとくじおんせん はつはな)」。都心からの所要時間は、車でも電車でも2時間前後と、日帰り旅行にもってこいの距離感です。
この温泉の何よりの魅力は、植物起源の有機物を多く含む紅茶のような色の「モール泉(植物泉)」。源泉掛け流しのお湯はとろ~りと肌にまとわりつく感触が特徴で、大野天風呂をはじめ寝湯・水風呂(25℃)・超音波風呂・うたせ湯・蒸し蔵風呂など9種の楽しみ方ができます。
源泉温度は34℃と少しぬるめで、いつまでも浸かっていたくなる心地よい温度。保湿効果やリラクゼーション効果のほか、身体を包んでくれる細かな気泡や含有される多くの有機物の成分には、アンチエイジングの効能があると言われています。植竹さんも、湯上がり後のツルツルすべすべになった肌に効果を実感したんだそう!
露天風呂の頭上には、紅葉した木々と秋晴れの青空とのコントラストが。風情を感じながら温まれば、身体も癒えること間違いなしです。紅葉の見頃は11月中~下旬頃なので、機会を逃さないように注意してくださいね。
実は、正徳寺温泉はうなぎの養殖をするための井戸を掘っているときに湧き出たもの。現在養殖は行っていませんが、「味処初花」では、生きたまま仕入れ豊富な井戸水で調理した、ふっくら肉厚な静岡県産うなぎを堪能することができます。温泉水を使って自家菜園で栽培された完全無農薬野菜も評判。入浴後の贅沢な腹ごしらえにぴったりです。
そのほか、宴会や休憩をするためのお部屋としてさまざまな広さの和室が用意されているので、よりゆっくり過ごしたい方やゆったりとお食事やお酒を楽しみたい方にはおすすめです!(別途料金がかかります。)
紅葉の美しい景色と温泉だけでなく、おいしい鰻も味わえるとあって満足度100点の充実した日帰り旅になること間違いなしの「正徳寺温泉 初花」。ぜひ訪れてみてくださいね。
正徳寺温泉初花
しょうとくじおんせんはつはな
住所: 山梨県山梨市正徳寺1093-1
TEL: 0553-22-6377
営業時間: 10時~21時30分(受付は~20時30分)
定休日: 木曜(祝日の場合は前後に振り替え)
料金: 3時間大人700円、子ども(0歳~小学生)400円、1日大人1400円、子ども(0歳~小学生)800円
満願滝と長瀞渓谷の大自然を露天風呂から一望「満願の湯」
「満願の湯(まんがんのゆ)」は埼玉県秩父にある天然温泉。奥長瀞渓谷という絶好のロケーションで、大自然に囲まれて清流のせせらぎに耳を傾けながら、癒しのひとときを過ごすことができます。
都心からは車で約2時間、電車とバスを使う場合は3時間ほど。和風旅館のような情緒あふれる空間で楽しむ良質な天然温泉は、疲労回復や健康増進などの効能があり、湯治場としても人気です。
全国有数のアルカリ温泉として有名で、水素イオン濃度は極めて高い9.3pH。アルカリ性の温泉は、皮脂を溶かし角質層を軟化させるため美肌効果があるとされていて、美人の湯、美肌の湯ともよばれているんです。
飲泉もできるので、体の内側から効果を感じてみてくださいね。植竹さんによると、大きめの露天風呂なのに塩素の匂いが感じられなかったことから泉質の良さを感じたんだとか。
すべての露天風呂から見えるよう設計されているという満願滝とともに、11月初~下旬頃になると奥長瀞の紅葉を美しく望むことができます。秋に限らず、春には桜、夏には新緑、冬には雪化粧と四季折々の滝の表情を楽しむことができる絶景です。
そのほか、地元で収穫したアワ・ヒエ・キビ・クリ等を同湯の自慢の温泉水で炊いた「秩父元祖 黄金めし」や「豚の味噌漬け」、「わらじかつ丼」など秩父の郷土料理を味わえる食事処や、お風呂上がりにリラックスできる大広間や個室も。
付近には、秩父札所34番・水潜寺や長瀞岩畳など観光名所もたくさんあるので、1日かけて長瀞を満喫してみては?
秩父温泉 満願の湯
ちちぶおんせん まんがんのゆ
住所: 埼玉県秩父郡皆野町下日野沢4000
TEL: 0494-62-3026
営業時間: 10~21時
定休日: 無休
料金: 大人1日850円(土・日曜、祝日は1日1000円)、子ども(3歳以上)500円(土・日曜、祝日は1日600円)