▶使用済みの油の保存方法
揚げ物で使用した油はまず熱を冷まします。揚げカスなどが入っていると油が傷みやすくなるので、こし器などで取り除きましょう。その後保存容器に入れて冷暗所で保存します。
使用した油を保存する専用のオイルポットは、濾過してくれるのでキレイな油を保存できます。錆にくく長期間使用できる、ステンレス製やホーロー製のものが良いようです。
▶何回まで使える?
揚げ物に使用した油は、2~3回繰り返し使えます。揚げ物には大量の油を使うので、繰り返し使えると経済的ですね。
しかし処理状態や保存環境によって酸化しやすくなり、1週間ほどで酸化してしまう場合もあるようです。油を熱して煙が出てしまったり気泡がでる、匂いに変化がある場合は使用をやめて適切に処理しましょう。
冷蔵保存の方が長持ちする?
サラダ油は冷暗所での常温保存ができますが、冷蔵庫に入れると、さらに酸化を遅らせることができます。
冷蔵庫に入れる場合は、冷気が直接当たらず温度が下がりすぎないドアポケットに入れて保存しましょう。常温保存に比べると長持ちはしますが、固まってしまい、料理をする際に使いにくいというデメリットもあります。頻繁に自炊をし、油を使う機会が多い方であれば無理に冷蔵庫に入れて保存しなくても良いでしょう。ただし、高温と多湿になる場所は避けてくださいね。
▶冷凍保存について
一般的に、食材は冷蔵保存より冷凍した方が長持ちします。油の場合も冷凍すると酸化が進まず長持ちしますが、温度が低すぎて固まってしまう場合もあります。固まると液体に戻るまでに時間がかかってしまうため、冷凍保存はおすすめできません。
こうなった油は使用NG!
開封しなければ賞味期限の長い油ですが、未開封の状態であっても少しずつ劣化していきます。その際、見た目やニオイに表れるので、賞味期限を過ぎたら使用する前に必ずチェックしてください。一般的に、悪くなった油は以下のような状態が見られます。
・茶色く濁った色に変色している
・サラサラしておらず、粘りが出ている
・匂いが強かったり刺激臭がしたりする
・食材を揚げると泡がたくさん出る
・180℃くらいでも煙が出やすくなる
上記のような状態が見られた場合は、未開封の状態であっても使用せずに破棄してしまいましょう。
使えなくなった油の捨て方
油は冷えると固まります。排水溝に流すと油が冷えて固まり、排水管が詰まってしまいます。また、浄化しきれない油が自然界に流れ出し、環境破壊にもつながります。賞味期限の切れた油や何度か使用した油は、適切に処理する必要があります。
牛乳などが入っていた使用済みの紙パックに新聞紙を入れ、そこに油を流し込みます。暑い時期に捨てる時は自然発火の恐れもあるので、少量の水も入れます。牛乳パックの口をガムテープなどでしっかりと閉じ、可燃ごみとして捨てることができます。
牛乳パックだけでなくビニール袋も使用できます。ビニール袋に新聞紙を入れ、油と水を染み込ませます。輪ゴムなどでしっかりと口を閉じて可燃ごみとして捨てましょう。袋を二重にすると漏れを防げますので、ぜひお試しください。
市販されている凝固剤を使うと油が簡単に固まるので、可燃ごみとして処理しやすくなりますね。自治体により油の捨て方について指定がある場合は、それに従って捨てましょう。
油の賞味期限、保存法、捨て方を知ろう
油の賞味期限や取り扱いについてご紹介しました。揚げ物をすると大量の油を使うので、毎回新しい油を使用していると油代がかかってしまいますね。
使う回数や期間を守れば、油を再利用してもおいしい揚げ物を作ることができます。家計の負担もいくらか軽くなりますよね。
油は腐りにくいと思いがちですが、実はとてもデリケート。酸化や賞味期限に気を付けて上手に使っていきましょう!