「精神的にしんどい」「人間関係がうまくいかない」「業務がつまらない」など、さまざまな理由から仕事を苦痛に感じている人は少なくないはず。できれば対処して、毎日楽しく過ごしたいですよね。そこで今回は、心理カウンセラーの浅野寿和さんに「仕事が苦痛な時の対処法」を教えてもらいました。
仕事をしていると、苦痛に感じる瞬間がある人もいると思います。
仕事が苦痛だと感じる理由は1つではありません。だからこそ、その対処法も変わってきます。
今回は、仕事が苦痛だと思う時に考えられる理由から、そのまま耐え続けることによるリスク、対処法まで解説します。
仕事が苦痛だと思う理由
仕事で苦痛を感じる理由はさまざま。なぜつらいのか気付けないことも多いです。まずは代表的なものを挙げていきますね。
(1)対人関係のトラブルを抱えている
最も多い事例が、対人関係のトラブルです。同僚や上司、部下、顧客などと対立していたり、理解が得られず意見の相違ばかり続く、理不尽な批判や評価ばかり受けるなどの状況にあると、やはり大きな苦痛を感じます。
(2)会社で孤立している
会社の中で誰とも話さない、相談できないという状況が続いている場合もあります。人と関わらないことで分離感を抱き、次第に苦痛に思い始めることがあります。
(3)義務感だけで仕事をしている
「仕事はやるべきもの」など、義務感だけで仕事と向き合っている場合も苦痛を感じます。
そもそも「やるべき」だと感じている事柄は、面白く感じられないことが多いです。義務感を持ち出さないと仕事ができない場合、それが苦痛の原因になるでしょう。
(4)自分の能力・適性が合っていない
人は「充実感や達成感のない自分」に価値を感じにくくなるものです。自分の能力や適性などを十分に生かせないと、仕事をしていても満たされた気持ちを感じられません。自分のことをちっぽけに感じることが、次第に苦痛に変わっていくケースです。
(5)自分の性格に合っていない
マイペースな人が毎日数字やノルマに追われている、活動的な人が単調で孤独な仕事に就くなど、自分の性格に合わない仕事を続けていると、やはり苦痛を感じやすくなります。
(6)人の目を気にし過ぎている
自信がなく、周りの人の目や評価ばかり気にしていると、仕事の内容とは関係なく苦痛を感じやすくなります。何事も自分で決めるのが苦手で、周囲と比較して自分を否定してしまうところがある人に多いパターンです。
(7)疲労がたまっている
疲労がたまった状態で仕事を続ければ、苦痛を感じます。特に心の疲れは気付きにくいものです。今まで苦痛を感じなかったシーンでもつらいと感じるなら、かなり疲れがたまっていると考えていいでしょう。
(8)プライベートで問題を抱えている
恋愛や結婚生活でのトラブル、友人関係の悪化など、プライベートで問題を抱えていると、仕事が負担に感じ、つらくなることもあります。仕事中も気分がめいり、頑張ろうと思えば思うほど苦しくなるのです。