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[10/18〜10/24の運勢]10月4週目の運勢はどうなる?SUGARさんが贈る12星座占いをチェック!

今週のかに座の運勢

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illustration by ニシイズミユカ

河原で踊る仏像のごとく

今週のかに座は、いのちの通うような交流に身と時間を割いていくような星回り。

18世紀後半、北野神社に勢いを張る阿国のかぶき踊りに対抗して、京都の四条河原でも「女かぶき踊り」の喧噪が起こった様子が、円山応挙によって描かれています。遊女や女芸人などの女性芸能者たちが、琵琶法師の打ち鳴らす三味線のリズムにのって、歌や踊りを披露していたのです。

当然、そのまわりには多くの人びとや商人たちが集まり、芝居見物に会食、買い物、あいびき、喧嘩、夕涼みなど、思い思いの過ごし方でその場を楽しんでいったのでしょう。そこにはくるしい日常で削られ消耗した生命を取り戻すための、最後の手段としての声があり、集まった人びとはそれに身をまかせ、相応じて、生のことや死のことや、水のことや火のことについて想いを巡らせることができた。

「河原」とは、もともとそういう場所だったのであり、文化というのはいつの時代もそうした場所から生まれていったのです。あなたもまた、堂々と怪しい活動に身を投じていきたいところ。

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今週のしし座の運勢

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illustration by ニシイズミユカ

大きく飽き太郎

今週のしし座は、みずからをストレスゼロ状態へと促していくような星回り。

まだまだ天高し。空気が澄んで、視界も開けてくると自然と気分もよくなってくるものですが、その一方でイヤな奴のことも目に入ってきてしまう。すると、どうしても不愉快な気分になってくるし、足どりも重くなる。

「天高し不愉快な奴向うを行く」(村山古郷)では、誰もが上機嫌になることを前提にしたような季語を使って、あえてそういうことを詠んでみせている訳ですが、ただ掲句には、そんな状態にある人にも、まあいいじゃないですか、と朗らかに言い放つようなあっけらかんとした調子も通底しているように感じます。

天の目から見ればどの人もまた同じ人間であり、ちっぽけでかすかな存在に過ぎず、だからこそこうして互いに生きて交われていること自体が奇跡なのです。その上で、不愉快な奴であれ、向うに行ってくれたのなら、なおさら最高じゃないか、と。「天」であればそう言うのではないでしょうか。あなたもまた、自分にとっての最高善とはどんなものか想像してみるといいでしょう。

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今週のおとめ座の運勢

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illustration by ニシイズミユカ

影を見つめるマン

今週のおとめ座は、安定した秩序や穏やかで退屈な日常から、不意にはみ出していくような星回り。

古井由吉の長編小説『槿』は、四十歳を超えたばかりの男・杉尾の周囲に、三人の女性が集まっては交錯していくというあらすじ。そこでは誘いかつ拒む女性を前に、主人公自身もどうしたらいいのか分からなくなってしまうという場面が繰り返し登場してきます。

女性は拒みつつ誘い、誘いながらも男の視線を冷たくはじき返し、その両義的な姿勢のただ中で、甘い花粉を散らす花となって静止しているようでもあります。当然、男もまた困惑のなかで動きをとめ、「きわどい釣合い」によって宙を吊られ、「張りつめた静かさ」のなかで苦痛なのか何なのか分からないものがおこり立つ、精神的な修羅場のような地点に立ちすくんだまま、うつらうつらと半睡状態に陥っていくのです。

あなたもまた、恋愛だの友情だのといった手垢のついた言葉では形容することのできない微妙で複雑な、名状しがたい関わりへと誘われていきやすいでしょう。

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今週のてんびん座の運勢

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illustration by ニシイズミユカ

道楽者のなりゆき

今週のてんびん座は、究極の道楽を追い求めていこうとするような星回り。

「温泉(ゆ)にとめし眼を大切や秋の山」(前田普羅)は、ある秋の山道を登っているときのことを詠んだ句。木々のあいだから、時おり視界のはるか彼方の山腹に、そこを目当てにしている温泉の施設がチラと見えたかと思うと、いつの間にかまた見えなくなってしまう。

そこで、どうかあの温泉を見失わないようにしなければならない、ということを「とめし眼を大切や」という言い方で表わしたのでしょう。「ゆ」に「め」をという音の取り合わせにもリズムが感じられますが、これは作者が以前に体験した、登山のあとにつかる温泉の心地よさの記憶が重ねられているのかも知れません。

ただ、それはともすると容易に失われやすいものであり、目の前の雑事に追われているうちに雲散霧消してしまうものでもあるのです。この場合の「温泉(ゆ)」とは、翻ってあなたが今もっとも見失いたくないと感じているか、もう一度ぜひ体験したいと思っている何かを表しているのだとも言えます。あなたもまた、自分がいま一体何を目指しているのか、どこへ向かって苦労を重ねていくべきなのか、改めて見定めてみるといいでしょう。

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