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「オーガニックマーク」どのくらい理解してる?認証マークに込められたメッセージを学ぼう

「LOHAS」「フェアトレード」という言葉が世に広まりだして早20年。今や「オーガニック」という言葉は聞き慣れた言葉となりました。そして最近ではオーガニックに代わり、「サスティナブル」という言葉も良く耳にします。国内外のさまざまな商品に貼られているオーガニックマークは今や、食品にとどまらずシャンプーリンスや化粧品でも見かけるようにもなりました。今回は代表的な商品マークと、マークに込められたメッセージをvegan菓子 [ 素果子|sugashi ] 店主、半田葉子さんが解説します。

「オーガニック」という言葉は今や万人が耳にする言葉となりました。インターネットで「オーガニックマーク」と検索すると、見慣れたマークがたくさん出てきます。今回はそんな、製品についているオーガニックマークの代表的なものをご紹介します。

はじめに

はじめにお伝えしたいこと、それはオーガニック認証を受けるには、各国共通で多額の費用と多くの提出資料が必要ということです。
個人経営、家族経営の小さな農家や小規模の事業者は、認証を取る費用や労力が追い付かず、認証を取らずにこだわりの食品や商品を販売している業者が数多くあります。その限られた費用や労力を商業的ではなく、本当に必要としている消費者に届ける、農薬不使用やこだわりの堆肥で育て続けている生産者がたくさんいます。
今回は一般的な「オーガニックマーク」として、各国のマークのご紹介です。

オーガニックとは

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photoAC

「オーガニック」をwikipediaで検索してみると、「有機農業」という意味での説明が記述されています。「農薬と化学肥料を3年以上使用しない田畑で栽培したもの(日本)」「有機農産物は合成化学物質である農薬、化学肥料などを一切使用せずに生産された農産物(アメリカ)」など、農産物に指す言葉のイメージがとても強く、私たちがイメージしている「オーガニックな生活」などの形容詞的要素はあまりなく、実は「オーガニック」という言葉はとても漠然としています。

サスティナブルとは

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国際連合広報センター

最近は「オーガニック」よりもSDGs(エス・ディー・ジーズ)の広まりにより、「サスティナブル」という言葉を耳にする機会も増えました。「サスティナブル」とは、環境や経済が「持続的」「永続的」に可能なことを謳っている言葉で、2015年に国連サミットで採択された課題項目。
貧困や飢餓、教育や経済成長、そして自然環境の保全など…、私たちがこの地球でより良い暮らしをしていくためにと掲げられた17のゴールと169のターゲットを掲げた「持続可能な開発のための2030アジェンダ(課題項目)」です。

SDGsについては||【SDGsの身近な取り組み】生ごみを減らす野菜の剥き方・保存方法||でも触れています。

||【SDGsの身近な取り組み】生ごみを減らす野菜の剥き方・保存方法||

オーガニックの基準

昨今のオーガニックは食品だけでなく、化粧品などの「コスメティック」でも表現するようになりました。食品のオーガニック基準はCODEXに基づいてほぼ世界共通ですが、オーガニック・コスメティックの場合は認証機関の数だけ基準がある、まだまだ基準が曖昧な分野です。

商品に貼られたマークにはそれぞれメーカーの想いが込められています。マークを通して、それぞれのメッセージを理解し、商品を選ぶ際の参考にしてみてください。

各国のオーガニック認証マーク

◆農林水産省(日本)認定:有機JASマーク
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農林水産省

日本でよく見るこのJASマーク。太陽と雲と植物をイメージしたマークで、農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないことを基本として自然界の力で生産された食品を表しており、農産物、加工食品、飼料及び畜産物に付けられています。
有機JASを満たすものとして、認証事業者により格付の表示(有機JASマーク)が付されたものでなければ、「有機」、「オーガニック」又はこれと紛らわしい表示は不可とされています。

◆EU 欧州連合認証:オーガニックマーク
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An official website of the European Union

95%以上の有機成分を含み、残りの5%に対する厳しい条件を追加で尊重する場合にのみ使用可能。ロゴの隣には、製品を構成する原材料の場所や管理団体のコード番号の表記が必要。化学農薬や合成肥料の使用の禁止や、放し飼いの野外環境、家畜用抗生物質に対する制限など、さまざまな規定があります。

◆フランス政府認証:ABマーク
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Agence Bio

ABマークは、フランス政府認定の有機農産物(BIO:ビオ)マークです。ABはAgricul Ture Biologiqueの略で、有機肥料仕様・無農薬栽培という意味。日本では「オーガニック」という言葉が主流ですが、ヨーロッパでは「BIO(ビオ)」という言葉での標記が多くあります。
化学肥料・化学薬品の不使用/遺伝子組み換えによる肥料不使用/最低3年間の有機農法実施/1年ごとの抜き打ち検査などの条件の下、フランスの農水省が管理しているマークです。

◆ドイツ政府認証:ビオシーゲル
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