ポコッと頭が飛び出た形の「不知火」、その見た目はデコポンともそっくりですが何が違うのでしょうか。味わいや栄養、産地やおいしい旬を解説。おいしい不知火の選び方や保存方法、おすすめの食べ方などたっぷりご紹介します。
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不知火とは?デコポンやみかんとの違いは?
読み方は「しらぬひ」
スーパーで見かけるポコッと頭が飛び出た形のみかん「不知火」、何と読めばいいのか困った方も多いはず。こちらは「しらぬひ」と読み、発語では「しらぬい」と発音します。「不知=しらぬ」とは、なんとも粋な名前ですよね。
デコポンと不知火は何が違う?どんな品種なの?
見た目もよく似ているデコポンですが、実は同じミカン科ミカン属の品種なんです。「デコポン」という名称は商標登録がされており、不知火のなかでも糖度13度以上でクエン酸1.0%以下など基準がしっかり定められています。
また、この登録商標は全国のJA(農業協同組会)が出荷するものにのみ使用することができます。そのほかの栽培者は糖度などの基準を満たしているものでも「デコポン」として出荷することはできず、「不知火」として出荷します。
さまざまな基準を満たしている不知火が「デコポン」として出荷されているのです。
味や栄養
気になる味わい
果肉は濃いオレンジ色で、果汁がたっぷり◎とっても甘い味わいで、酸味はひかえめです。食感もプリッとしていてやわらかく、薄皮もそのまま食べられるほどですよ。
栄養とカロリー
可食部100gあたりのカロリーは51キロカロリー。温州みかんに比べると、しっかり甘い分わずかに高めです。そのうち85.8gが水分、炭水化物が12.9g、たんぱく質0.8g、脂質が0.2gとなります。カリウム・カルシウム・マグネシウムなどのミネラルも含まれ、食物繊維は0.6gです。
不知火(デコポン)の主な産地・旬
産地はどこ?
不知火(デコポン)は、みかんの産地で同様に作られています。中でも、いちばん多く収穫されているのが熊本県、次いで愛媛県となり、この2県で全体収穫量の約50%を占めます。続いて和歌山県、佐賀県とみかんの名産地が続きます。
おいしい旬
ハウス栽培も行われている不知火なので、冬の始まりの12月上旬ごろから5月いっぱいまで楽しむことができます。ハウス栽培のものは12月上旬から2月下旬ごろまで出回ります。
露地栽培のものは、12月から始まる収穫後に酸を抜くため貯蔵され2月中旬ごろから出回り始めます。3月いっぱいまでが旬の時期です。出荷は5月の終わりごろまで続きますよ。
値段
インターネット通販の価格を調べると、5kg(約20玉)で3,000円程度、10kg(約40玉)で6,000円程度のものが多くみられます。スーパーでも2玉入って300円から400円ほどで購入できますよ。
おいしい不知火(デコポン)の選び方
選び方
果皮の色が濃いものを選びましょう。手のひらにのせてみてずっしりと重いものが果汁が多く、おいしい不知火です。
ヘタの周辺が大きく盛り上がっているものとそうでないものがありますが、味わいに差はありません。形の違いよりも、オレンジの色合いがしっかりとしたものも選ぶようにします。
保存方法
露地ものの不知火は収穫から数か月の貯蔵を経て出荷されるほどですので、保存には適しています。
4月ごろまでの気温が高くない時期であれば、風通しのいい冷暗所での保存でもOK。5月ごろなど気温が高い時期になれば、保存袋に入れて冷蔵庫で保存するのがベターです。