疲れやすかったり、落ち込みやすかったり、眠れなかったり、集中力が続かなかったり、もしくは最近抜け毛が多かったり、手足の冷えが気になる方…これらは鉄不足のサインかもしれません。鉄が不足するなら摂ればいい!この発想は正しいのですが、実は鉄の吸収率は極めて低いため、そう簡単ではないのが現状です。
疲れやすかったり、落ち込みやすかったり、眠れなかったり、集中力が続かなかったり、もしくは最近抜け毛が多かったり、手足の冷えが気になる方…これらは鉄不足のサインかもしれません。
鉄が不足するなら摂ればいい!
この発想は正しいのですが、実は鉄の吸収率は極めて低いため、そう簡単ではないのが現状です。
鉄は、半分以上が体内に吸収されない
食べ物は体内に取り込まれて初めて栄養になります。ミネラルの中でもカリウムやナトリウムは、食べたものがほぼ吸収されますが、鉄については1~50%…つまり半分以上は吸収されずに排出されてしまっていることがわかります。
鉄の吸収率を高める工夫① 動物性食品を選ぶ
Photo by Adobe Stock
鉄の吸収率に大きな差が開くのは、鉄の種類によります。
植物性食品に多く含まれる「非ヘム鉄」は、動物性食品に多い「ヘム鉄」に比べて、吸収率が極めて低いのが特徴です。また、非ヘム鉄は老化の原因となる活性酸素を発生させやすいという欠点もあります。このように鉄の効率的な摂取を考える上では、動物性食品の方が優れています。
鉄分チャージ朝食:レバーペーストサンドイッチ
鉄不足におすすめしたい食材は、なんといっても「レバー」です。
レバー特有の食感や匂いから苦手食材に上がりがちですが、クリームやバターを入れて滑らかに仕上げた『レバーペースト』なら、レバー嫌いの方でも美味しく召し上がれるかもしれません。パンにたっぷり塗ってどうぞ。
鉄の吸収率を高める工夫② 植物性食品+ビタミンC+タンパク質
Photo by Adobe Stock
非ヘム鉄をヘム鉄に変えてくれるのが、胃酸やビタミンCです。さらにタンパク質を組み合わせることで、吸収率を高めることができます。ところが、鉄不足の女性は胃酸の分泌が不十分なことも多いので、料理に「酸味」を取り入れて、胃酸の分泌を促してあげましょう。食後のビタミンC豊富な果物もいいですね。
鉄分チャージ朝食:豆腐と大根の味噌汁
非ヘム鉄にビタミンCとタンパク質プラスしてみましょう。例えば、豆腐には鉄分とタンパク質がどちらも多く含まれています。これに大根のビタミンCを組み合わせます。
いかがでしたか?
この他にも、加工食品やスナック菓子などに多く含まれるリン酸や、コーヒーや紅茶の渋味成分であるタンニンの摂りすぎも鉄の吸収を阻害する要因となります。だからといってコーヒーや紅茶を「全く飲まない!」という話ではなく、鉄不足がひどい方は食事中や食後すぐには飲まない…というように、少し心がけてみてはいかがでしょうか? 複雑に考えず、できることから始めてみましょう。