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500円で大充実!「キリンビール横浜工場」見学レポ

グルメ

キリンビール横浜工場が、2022年4月に見学施設の一部をリニューアル。500円で工場見学できるだけでなく、注ぎたての「一番搾り」や飲み比べも楽しめます。製造工程を知ってからその場で味わうビールは、ひと味もふた味も違う美味しさに!今回は酒好きライターの高橋まりなさんがその魅力をレポートしてくれます。

キリン一番搾り生ビールのこだわりを体験!/キリンビール横浜工場

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心地よい春の陽気に、お酒も進む今日この頃。特に乾杯の1杯目は高確率でビールをオーダーする筆者ですが、ふと気になったことがあります。
「こんなに美味しいビール、どうやってつくられているのだろうか・・・?」
普段、喉の乾きを潤すためにすさまじいスピードで飲んでしまうため、あまりその裏側まで意識したことがなかった筆者。ですが、知識をつけてから飲むお酒はきっと何倍も美味しいはず!そんな中、2022年4月14日(木)より「キリンビール横浜工場」の見学施設の一部がリニューアル&約2年ぶりに営業再開したと聞きつけ、早速現地へ向かいました。

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「キリンビール横浜工場」は、京浜急行電鉄・生麦駅から徒歩10分の場所にあります。ウェルカムゲートをくぐると、燦々と輝くKIRINのロゴが出迎えてくれます。
同施設で実施されているのは「工場だけの特別体験。キリン一番搾り おいしさ実感ツアー」と題した工場見学で、ツアー参加費は500円。ちなみに事前予約必須なので、ご注意を。

臨場感のある映像にワクワク!キリングループの歴史を楽しく学ぶ/ビジュアルシアター

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スタッフの方に案内され中に入ると、まずフォトコーナーが登場。真ん中の缶が椅子になっており、座ると出荷されるビールの中に自分が混ざっているような写真を撮影できます。

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そしていよいよ、工場見学のスタートです!
まずはビジュアルシアターで、「キリンのイノベーションの歴史と一番搾り」映像をチェック。現在、キリンビールで定番になっている「キリン一番搾り生ビール」は、1990年に誕生した「一番搾り製法」を元にできたもの。これは、今までの醸造方法を根底から見直した画期的な製法だったのだとか。

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“最高に美味しいビールをたくさんの人に飲んでもらいたい”という想いのもと、進化を遂げてきたキリンビールの想いが伝わります。
キリンビールの歴史に触れたところで、会場の外に移動します!

【一番搾り美味しさの秘密①】こだわり抜かれた麦芽とホップ/「素材」解説

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ここからは実際にビールの製造工程を見学。まずは主な原料となる麦芽とホップについて学びます。

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解説を聞いた後に、麦芽を試食。食べる機会はなかなかないのでドキドキしながら口に含むと・・・ポリポリとした食感に、うま味や甘みも感じられ、おつまみに出来そうなくらい美味しかったです。ちなみに、一番搾りをつくる際は、キリンの他のビールの約1.5倍量の麦芽を使っているのだそう!

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麦芽同様ビールづくりに欠かせないのが「ホップ」です。ビールの爽やかな香りや苦味、泡をつくる元になるため、“ビールの魂”とも称されます。縦半分に割き、香りを嗅ぐと・・・柑橘やハーブのような爽やかな匂いがフワッと鼻をかすめ、思わず「わあ、すごい!」とつぶやいてしまいました。
キリンでは麦のうま味を引き出すため、技術者自ら産地に赴き、複数のホップを選んで使用しているのだそう。五感をフル活用した素材選びが、ビールの美味しさにつながるんですね。

【一番搾り美味しさの秘密②】ふんだんに使われる一番搾り麦汁/「仕込み工程」解説

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次に、素材の力を引き出す「仕込み」工程の解説に移ります。原料の水、麦芽、ホップを4種類の釜で煮込み、ビールの元になる麦汁(バクジュウ)を作っていきます。

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まずは、糖化槽にお湯と麦芽を投入し、温度を上げながら煮込みます。するともろみが出るため、それを麦汁ろ過槽に流し込み、麦の殻を取り除く濾過をします。
ここで最初に出る麦汁が「一番搾り麦汁」、お湯を足して搾るのが「二番搾り麦汁」ですが、「一番搾り製法」では一番搾り麦汁のみを使用します。これが、飲みやすく飲み飽きない、キリン一番搾り生ビールの元になっているのだとか。
最後に、麦汁煮沸釜に一番搾り麦汁とホップを加えて煮込みます。麦汁沈殿槽で余計なものを取り除けば、上質な味わいの一番搾り麦汁の完成です!

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・・・とここでスタッフの方から「実際にみなさまに体験していただきます!」という声が。何と、一番搾り麦汁と二番搾り麦汁のテイスティングもできるようです!

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左が一番搾り麦汁、右が二番搾り麦汁ですが、色だけでなく味の違いにも驚きました。一番搾り麦汁はまるで甘酒のような濃厚な甘さ。二番搾り麦汁はマイルドな甘みを感じます。
このこだわりが一番搾り生ビールの美味しさにつながっているのだと、感動もひとしおでした。

【一番搾り美味しさの秘密③】約800種から選び抜かれた酵母/「発酵~濾過工程」解説

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今すぐにでもビールを飲みたくなってきた筆者ですが、工場見学はまだまだ続きます!続いて「発酵」「濾過」工程の見学へ。
一番搾り麦汁を発酵タンクに送る際、ビール酵母を加えます。ビール酵母は糖分を食べ、アルコールと炭酸ガスを作り出しますが、これを発酵と呼びます。キリンには約800種類の酵母があり、つくりたいビールの特徴や香りに合わせて選んでいるのだとか。

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その後は貯蔵タンクで約1〜2カ月ほど低温熟成し、香りや風味を調和させていきます。醸造家の五感を駆使して最もビールが美味しいピークとなるタイミングを見極め、貯蔵を終えます。
役目を終えた酵母を濾過器で取り除いたら、一番搾りの完成です!

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ビール完成後も、出荷までの工程を見学できます。
印字機により賞味期限などが印字された缶は、空間洗浄器でしっかりと洗浄され、缶詰め機を一周する間にビールが注がれます。そして、缶蓋巻き閉め機で缶の蓋が閉められた状態のものが出荷されます。

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この日は一番搾りではありませんでしたが、チューハイ「氷結」のパッケージングが行われていました。初めて見る機械ばかりで、その動きについつい目を奪われてしまいました!
ビール一つをとっても、実はこのようにさまざまな製造工程を踏んで、私たちの元にたどり着いていたんですね。今後、ビールを飲むときはこの過程に想いを馳せてしまいそうです。

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