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「嫌なことを言われた」誰かの言葉に傷ついたときの対処法|臨床心理士が提案

誰かに傷つけられるような言葉を言われたとき、あなたはどんなことを感じますか?気分の落ち込みや悲しみ、その言葉を発した相手への怒り、価値観の違いや分かり合えないことへのもどかしさ、自分の至らない点についての自責など。さまざまな気持ちや思いが沸き上がってくるのではないでしょうか。今回は、誰かの言葉に傷ついたときの対処法についてご紹介します。

ひどく傷つけられたとき、傷ついた心を癒さないと日常生活に支障が出てしまうことがあります。傷つけられた言葉がいつまでも頭から離れずに、繰り返し嫌な気持ちになったり、眠れなくなったり、嫌な気持ちを周囲にぶつけたくなることがあるかもしれません。それだけ強い感情が沸き起こるということは、あなたにとって重要な何かが傷つけられたり、刺激されたということです。そのような時は、意識的な対処によって傷ついた心を癒しましょう。傷つきを癒すためには、以下を参考にしてください。

睡眠や食事を大切にする

ストレスによる心身のダメージを回復させるには、何よりも睡眠が大切です。モヤモヤとした気持ちをごまかすためにスマホやゲームなどをダラダラとやって夜更かしするよりも睡眠を優先し、いつも以上に長めの睡眠時間を確保しましょう。また、バランスの良い食事を選び、しっかりと味わって食べましょう。身体の健康は心の健康にもつながります。まずは、規則正しい生活を心がけましょう。

傷つけられた心を癒す

あなたの心がそれだけ傷ついた、何かがずっと引っかかっているということは、あなたの心の奥にある重要なテーマやコンプレックスになっている部分が刺激されたのではないでしょうか。「正しくあること」「愛されること」「認められること」というテーマや、「勉強ができない」「人前で話すことが苦手」などのコンプレックスが刺激されると、いつもなら流せるような言葉も流せなくなってしまいます。そのような時は「相手も自分のためを思って言ってくれたはず」「次に活かせばいい」など、いくら理性的に考えても気持ちは癒せません。

その傷つけられた部分に対してかけてあげられるような、優しい言葉を考えてみましょう。例えば、「正しくあること」がテーマの人が、間違いを指摘されたことで恥や落ち込み、怒りなどの気持ちが沸き上がっているとします。「間違いを教えてもらって良かった」と頭で考えて自分に言い聞かせるのではなく、「みんなの前で指摘しなくてもいいのに!」「言い方をもっと工夫してほしかったね!」 と自分の気持ちに対して素直に共感できるような言葉をかけてあげた方が、気持ちはすーっと癒されるのではないでしょうか。

また、「人前で話すことが苦手」というコンプレックスを持っている人が、プレゼンテーション後に上司から言われた言葉で傷ついたとします。その時は「上司は分からなくても、あなたがたくさん練習して頑張ったのを知ってるよ」「あなたの努力が伝わらなくて悔しいね」「わかる人はわかっているよ」等の言葉を考えてみてはいかがでしょうか。

夜中に一人で反省会を繰り返して自責的になったり、あの時どうすれば良かったのか考え続けたりと、過去のことに意識を向けるよりも、今のあなたの傷ついた気持ちを癒す方向にエネルギーを使いましょう。

共感してくれる人に愚痴を言う

自分一人で気持ちを癒せないと感じたら、あなたの気持ちに共感してくれるような友人や家族に愚痴を言いましょう。言われて嫌だった気持ちや、傷ついた気持ちを吐き出しましょう。一人でため込まずに外へ出すことが重要なので、周囲に話やすい人がいない場合は、ノートに書き出すこともオススメです。

好きなことに没頭する

あなたが好きなこと、楽しいと感じることなど、趣味を楽しみましょう。趣味をやる気分ではなくとも、やっているうちに楽しい気持ちがよみがえってくることがあります。趣味が見つかっていない人は、掃除や料理などの家事や作業に集中したり、好きな食べ物を食べる、温かい飲み物を飲む、お気に入りの散歩道を歩くなどもおすすめです。自分が好きなこと、少しでも心地いいと思うことを実践していきましょう。

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