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「人に頼るのが上手な人」に共通する4つの考え方[臨床心理士が解説]

「人に頼ると迷惑だから」「かえって自分の仕事が増えるから」そう思って、なかなか他者に頼れない人は少なくありません。でも、すべてを自分1人で抱えようとすると、どこかで心や身体に限界がやってきます。急に全部を投げ出すことになれば、それこそ迷惑をかけてしまうことも。今回は他者にうまく頼れる人の思考を学び、うまく頼るコツを掴んでみましょう。

うまく他者に頼れる人の4つの考え方

他者を「対等な存在」として扱う

他者にうまく頼れる人は、普段から他者を「対等な存在」として尊重しています。

「何もできない人」と思い込んで頼れなくなることはありません。いつでも思い通りに使える「道具」として扱い、相手を不快にさせることもありません。

また、大切なのは「普段から尊重する」ということ。ずっと挨拶もしなかったのに、自分が困った途端に頼り始めれば、相手が「自分勝手だ」と苛立つのは当然です。もし頼っても拒絶されてしまうでしょう。

普段から挨拶や雑談を交わし、話しやすい関係を築くことが、頼るための土台になります。

100%を求めない

「人に任せた仕事の完成度が低い!こんなことなら自分でやればよかった!」と、自分1人で仕事を抱え込んでしまう人もいます。

しかし、うまく頼れる人は、「任せる以上は自分の思い通りにいかなくても仕方がない」と割りきっています。

そのため、多少粗が目立っても気にならない仕事を任せたり、自分がチェックして手直しする時間も考慮したスケジュールを組んだりと、100%の仕上がりでなくてもOKと思える環境をつくっています。

伝わらないのは自分の責任だと考える

「普通に考えればわかるだろう」と曖昧な言葉で任せると、思いがけないズレが生じ、トラブルに発展することも。

他者にうまく頼れる人は、してほしいことを5W1Hに沿う形で具体的に伝えています。

5W1Hとは次のとおりです。

・いつ(when)

・どこで(where)

・何を(what)

・誰と(who)

・なぜ(why)

・どのように(how)

「夕ご飯を作るのをお願いしていい?」とだけ伝えると、「いつまでに作るのか」「何が必要なのか」がわからず、頼んだ側と頼まれた側で認識がズレてしまうことがあります。

「夕方5時までに(when)夕ご飯(what)をつくってもらっていい?子どもたちが6時にはお風呂に入るからそれまでには食べさせたいの(why)献立は何でもいいよ(how)」

など、できるだけ詳細に伝えた方が、相手も頼みに応じやすくなります。

また、うまく頼れる人は、頼んだことが十分に伝わらなかったときに「相手に理解力がない!」と責めることなく、「自分の伝え方が悪かったな」と反省できます。その結果、さらに伝わりやすい表現を身につけ、他者に頼りやすくなるのです。

頼られる嬉しさを理解している

他者に頼れない人は「頼られると迷惑だろう」と考えるため、頼るのをためらってしまいがち。しかし、うまく他者に頼れる人は「頼られるのは嬉しいことだ」という事実を理解しています。

実は私たちの心には、他者に認めてほしいという「承認欲求」があります。そのため、他者に頼られると「自分の能力が認められている!」と実感でき、「承認欲求」を満たせるのです。

うまく頼れる人は、頼られることが相手に与える良い影響を理解しているため、頼ることを過剰に恐れません。

「持ちつ持たれつ」を大切にする

他者にうまく頼れる人は、頼った分のお返しを忘れません。頼りっぱなし、任せっぱなしでは相手に「利用された」「道具扱いされた」と不快な思いをさせてしまうからです。

きちんと感謝の言葉を伝え、相手が困っているときには積極的に仕事を引き受けるなどして、お互いに持ちつ持たれつの関係を築けるように努めます。

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