精神科で外来を行い、6万人以上インスタやvoicyのフォロワーに対しHSP気質に関する発信、書籍刊行など幅広い分野で活動する精神科医しょうさんが、HSPやメンタルヘルスに関する身近なギモンを解説。生きづらいをラクにするためのヒントを連載形式で紹介します。
なぜHSPは「落ち込みやすい」のか!?3つの対処法
こんにちは、精神科医しょうです。私は普段、精神科での外来を行い、6万人以上インスタやvoicyのフォロワーさんに対しHSP気質に関する発信、書籍の出版を行っています。HSP気質はHighly Sensitive Personと言われ、繊細で敏感、共感性豊かな人々のことを指します。
HSPさんは…
「とても繊細で刺激を受けやすい」
「些細なことでも、深く考え過ぎてしまう」
といった特徴から落ち込みやすい傾向があります。
実際にSNSなどでHSPさんと交流をしていても、
「どうして自分はこんなに落ち込みやすいんだろう...」
「周りから気にしすぎと言われて、確かに自分はクヨクヨして情けないなあ...と余計に落ち込んでしまう」
こんな悩みを持つ人も多いと感じています。
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そのため今日はそんなHSPさんにオススメしたい「落ち込んだ時に試したい3つの対処法」を紹介したいと思います。さっそく結論からお伝えするとオススメしたい対処法は次の3つになります。
1 睡眠
2 瞑想
3 遊ぶ
ではそれぞれ1つずつ深掘りしていきましょう。
1 睡眠
睡眠の効果は偉大で心身や脳の疲労回復、自律神経が整う、ストレス解消など気分の落ち込みを解消してくれるような様々なメリットがあります。また刺激を受けやすいHSPさんにとって、例え眠れなくても横になって眠ってるだけで気持ちが落ち着く事も多いです。なぜなら人が受ける情報の割合は、8割が視覚からと言われているからなのですね。そのため目を閉じているだけで刺激から自分を守ることができ、気分を落ち着けることができます。このように睡眠を充実させたり眠る環境を整える事は、HSPさんにとって大きな気分の落ち込みの対処法になるはずです。
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2 瞑想
瞑想には、不安の緩和やストレスの軽減そしてリラックス効果など、こちらも気分の落ち込みを解消してくれる多くのメリットが期待できます。では私がオススメしている「簡単な瞑想方法」を紹介しますね。
①静かな環境であぐらをかいて座り、目をつむる
②5秒間、息を吸い10秒かけて息を吐く(呼吸のみに意識)
③この流れを10分続ける
この方法なら1日10分と比較的簡単に試しやすく、習慣化もしやすいと思います。また、瞑想には睡眠の質を高めてくれるという効果も期待できます。そのため睡眠前に瞑想を習慣化することで、より気分の落ち込みの対処ができるはずですよ。
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3 遊ぶ
最後に紹介する対処法は「遊ぶ」ということです。遊ぶと聞いて「気分が落ち込んだ時に遊ぶ気持ちになんてなれないよ...」と思った人も多いのではないでしょうか?確かに遊ぶというと外に出て活動的に行動したり、複数人でワイワイと過ごすなんてイメージがありますよね。落ち込んだ時にそんな活動的になれないという気持ちもよくわかります。ですがここでいう「遊ぶ」という事は、自分にとって楽しいと思えることをしようという意味なんです。
「静かな環境で、一人で読書の世界を楽しむ」
「お家の中で好きな料理を食べたり、好きなモノの中で過ごす」
なども、立派な「遊び」なんですね。このように落ちこんだ時こそ、「遊び」少しでも楽しいと思える行動をしてみましょう。自然と気分の落ち込みも、緩和されていくはずですよ。
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