ヨガをする上で、プラーナヤーマと呼ばれる呼吸法は大切な役割を果たしています。身体の機能を高めるだけでなく、マインドを整えるなど、身体と心を繋ぐために必要不可欠なもの。呼吸法を練習することでヨガを深めることはもちろん、そのほかにも様々な変化や効果が期待できます。何種類もの呼吸法がありますが、まずは基本の呼吸法からマスターしましょう。完全呼吸法と呼ばれる呼吸法の効果的な練習方法を紹介します。
須藤玲子
ヨガの呼吸「完全呼吸法」とは
完全呼吸法はヨガの基本的な呼吸法の一つで、お腹を膨らませる「腹式呼吸」、胸郭を広げる「胸式呼吸」、鎖骨、肩周辺まで広げる「鎖骨呼吸」の3つをつなげていく呼吸法です。基本の呼吸法ですが、慣れていないと難しく感じることもあり、特に呼吸が浅くなりがちな場合はステップを踏んで呼吸を深めながら練習する必要があります。
完全呼吸法の練習方法
背筋を伸ばして楽な姿勢で座ります。骨盤が後ろに傾き、背中が丸くなっしまう人はお尻の下にクッションやブランケットを敷いて高さを出してみましょう。骨盤が立ちやすくなることで自然に背筋が伸びて楽に座ることができます。または、床ではなく椅子に座ってもOKです。口から息を吐いて余分な力を抜くことからスタートしましょう。
ヨガの呼吸法の練習は空腹時に行って
※呼吸法を行う際は必ず鼻呼吸で行い、息を止めず「吸って・吐く」をリズミカルに繰り返しましょう。食後は避け空腹時に行うことも大切。妊娠中の方、血圧が高めの方、喉に炎症がある方は医師に相談のうえ行ってください。
腹式呼吸のやり方
最初に「腹式呼吸」の練習から始めます。お腹に手をあてて行うと感覚がつかみやすくなります。
1.鼻から息を吸い、お腹を大きく膨らませる
2.鼻から息を吐きお腹をへこませる
3.1~2を繰り返し行う
ポイント:おへその辺りに意識を向け、お腹の中にある風船が膨らんだり縮んだりする様子を思い描きながらやってみましょう。
胸式呼吸のやり方
次に「胸式呼吸」の練習をします。両腕を身体の前面でクロスさせ、左右の肋骨に手をあてて行うと感覚がつかみやすくなります。
1.お腹を薄くしたまま鼻から息を吸い、胸に呼吸を送るように肋骨を広げる
2.鼻から息を吐き胸、肋骨を閉じて元に戻す
3.1~2を繰り返す
ポイント:お腹を膨らませずに肋骨や胸の辺りに意識を向けてやってみましょう。
鎖骨呼吸のやり方
続けて「鎖骨呼吸」の練習をします。両手をクロスさせ、左右の鎖骨に手をあてて行うと感覚がつかみやすくなります。