できない箇所を把握する
まず最初に取り組みたいのは、できない箇所を把握することです。
苦手な教科や単元を把握して、分かっていないところまで戻って学習し直すことが大切です。
苦手を把握するためにはテストを確認するのが良いのですが、一年生の初めはテストの問題数が極端に少ないため、苦手を把握しきることは難しいかもしれません。そのため、学校から持ち帰るプリントやノートで何度も直されている部分はないかを確認したり、子どもに聞き取りをしてみたりすることをおすすめします。
担任の先生に相談して、これまでに困っていた教科や単元がないか教えてもらうのも良いでしょう。
保護者も一緒に勉強をする
時間のある限り、子どもの隣に座って一緒に勉強してみましょう。
自分のやりたい勉強でもいいですし、隣で勉強する姿を見守るだけでも有効です。隣で一緒に過ごすことで、子どものつまずきがその場で把握できますし、分からないことをすぐに教えてあげることができます。
とはいえ、どうしても仕事などが忙しく、勉強を隣で見てあげられない保護者も多いことでしょう。しかし、宿題だけは終わった後にチェックし、その場で間違い直しをさせたいものです。
苦手や覚え間違いは、できるだけ早く気付き正していくようにすることがポイントです。
楽しく学習できる工夫をする
生活の中で、楽しく学習できる工夫をしてみましょう。
・買い物に行ったときに、野菜の名前や値札の数字を読んでみる
・音読の宿題をママ・パパと一行ずつ順番に読んでみる
・タブレット学習を導入する
・「うんこドリルシリーズ」など子どもが夢中になれるワークを用意する
・学習マンガやNHKフォースクールの動画で学ぶ
このように楽しく学習できる工夫をすることで、子どもが勉強が好きになり自信をもつことができれば、だんだんと通常の方法でも自ら学習をするようになってきます。
まずは学習の動機づけとして、子どもが楽しくできる勉強方法を模索してみてください。
「勉強したこと」をほめる
まずはとにかく積極的に褒めることをしてみましょう。
例えば宿題をしない子どもなら、まずは鉛筆を持っただけでも褒めてみましょう。ママ・パパから勉強に向かう姿勢を褒められると、それだけで子どもは勉強を楽しいものだと認識するものです。
正誤や字のていねいさよりも、まずは勉強に向かう姿勢や習慣を築くことが大切です。日々しっかりと褒めて認め続けることで、勉強することへのモチベーションが上がり、学力は少しずつ伸びていくことでしょう。
勉強ができないことに悩んだら学校へ相談してみよう
家庭でできるサポート方法を長期的に取り組んでみてもあまり成果が見られない…子どもが勉強が嫌で元気がない、勉強が分からなくて学校に行きたがらない…などの様子が見られた場合には、障害による特性を考える必要もあります。
例えばLD(学習障害)のある子どもは、計算を習得することが難しかったり文章題を解くことが苦手だったりする場合があります。しかし、特定の学習の習得が難しいことをのぞけば問題なく過ごすことができるため、「勉強への努力が足りていない」「毎日コツコツ続けたらきっとできるようになる」と困り感を見過ごされやすいのです。
学習障害のある子どもには、その子どもに合ったサポートの方法を専門機関と相談しながら探していくことが大切です。不適切な関わり方を続けることは抑うつや引きこもりなどの二次障害を引き起こす危険性もあるので、早めの対処が必要です。不安があれば学校や自治体の窓口に相談するようにしましょう。
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一年生で勉強ができないと、ママ・パパは不安に感じてしまいますよね。
しかし、一年生のうちであれば、かなりの確率で学習の遅れを取り戻すことが可能でしょう。上記で紹介した勉強ができない子どもの特徴を確認して、家庭でできるサポート方法をできるところから始めてみてください。
実際に行動し始めてみると、すぐに成果が出る子もいれば、結果がなかなか出てこない子もいるでしょう。焦って、子どもの意思を無視した行動をとれば、おやこ関係にも悪影響を及ぼす場合があります。長期的な目線を持って、子どもに関わってみてくださいね。