含まれる栄養素の多さから、別名「飲む点滴」ともいわれている甘酒。近年注目度が上がり、コンビニなどでも手軽に買えるようになりました。こちらの記事では、甘酒の効果や飲み方とともに、おすすめの甘酒をご紹介します。
甘酒とは?アルコールは入っている?
甘酒とは、栄養豊富な日本の伝統的な飲み物で、栄養成分が豊富に含まれていることから「飲む点滴」ともいわれてます。主に「米麹」由来、「酒粕」由来の2種が主流で、これらふたつは、アルコール成分と砂糖の有無、つくり方や含まれる栄養素が異なります。米麹由来の甘酒は、名前に「酒」と付いていますがアルコール成分は0%。さらに添加されていないので、子どもや妊婦さんも飲むことができます。酒粕由来の甘酒は、微量のアルコール成分が含まれ、砂糖が加えられており、疲労回復や美容など、さまざまな効果が期待できる飲み物として注目されています。
甘酒に含まれる栄養素は何?別名「飲む点滴」の理由
甘酒は、前述したように別名「飲む点滴」と称されるほど栄養素が豊富です。冬の飲み物という認識が強いですが、そもそもは夏バテ防止としても古くから愛されてきた甘酒。ブドウ糖、ビタミンB群、アミノ酸、オリゴ糖、食物繊維、コウジ酸といった健康と美肌に嬉しい栄養素が含まれています。
甘酒に含まれる栄養素
ブドウ糖:脳や体を動かす大切なエネルギー源
ビタミンB群:エネルギーをつくるために欠かせない栄養素
アミノ酸:髪の毛や爪、筋肉など、体に必要なタンパク質の構成要素
オリゴ糖:腸内環境を整える善玉菌「ビフィズス菌」を増やす
食物繊維:腸内環境を整え、食後の血糖値の上昇を抑制
コウジ酸:メラニン色素の生成をを抑制し、美肌効果アップ
米麹由来、酒粕由来の栄養成分の違い
米麹由来の甘酒:米麹の発酵により、ビタミン類をつくります。麹菌の発酵により、お米のデンプンをブドウ糖やオリゴ糖に変え、自然な甘みをつくります。
酒粕由来の甘酒:たんぱく質や食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの他にも、発酵によりできたペプチドやアミノ酸、麹菌と酵母菌由来のβーグルカン、葉酸なども含まれています。
出典:農林水産省Webサイト
甘酒の効果
ここでは、さまざまな栄養素を含む甘酒に、具体的にどのような効果が期待できるのかをご紹介します。
髪の主成分をつくる
ビタミンB群のひとつである「ビタミンB2」は皮膚や粘膜の保護保湿効果が高く、育毛には欠かせない成分です。また、「ビオチン」はビタミンB7とも呼ばれ、髪の毛の主成分「ケラチン」の合成を促す働きがあり、髪の毛の艶やハリなどに良い影響を与えます。髪を健康に美しく保ちたい人におすすめです。
疲労回復を助ける
甘酒の中でも米麹甘酒には、含まれる成分のうち20%以上が「ブドウ糖」を占めています。ブドウ糖は脳が唯一使える糖分。これが脳のエネルギーとなり疲労回復を助ける効果があります。精神的な疲れからくるイライラや集中力の低下、さらに、激しい運動の後や、日頃から疲れを感じている人におすすめですよ。
腸内環境を整える
甘酒に豊富に含まれているオリゴ糖と食物繊維は腸内環境を整える働きがあります。オリゴ糖には善玉菌「ビフィズス菌」を増やしてくれる効果があります。また甘酒に含まれる食物繊維は、不溶性食物繊維と呼ばれており、腸に刺激を排便を促す働きがあります。日頃、便秘に悩んでいる人にもおすすめです。
美肌をつくる
ビタミンB群には炭水化物、脂質、タンパク質をエネルギーに変えて代謝を促す効果があります。肌の代謝を活発にすることで、肌の老廃物が流れやすくなるので、美肌効果もアップ。また麹菌には美白成分も含まれているため、お肌を綺麗に保ちたい人にぴったりですよ。
ダイエットをサポートする
豊富に含まれているビタミンB群は血行と代謝を促進させる効果があり、ダイエットに効果的だといわれています。また、ブドウ糖が血糖値を上げる働きがあるので、脳の満腹中枢が刺激され、少量の甘酒を飲むだけで満足感が感じられるようになります。ダイエット中の方の味方になってくれること間違いなし。
血圧を下げる
甘酒に含まれる「ペプチド(複数のアミノ酸が繋がっている状態のもの)」と呼ばれるは、血圧上昇を抑制する成分が含まれています。また、前述にもあるように、腸内改善にもひと役かってくれるので、血圧を緩やかにしてくれます。高血圧や動脈硬化などの生活習慣病の防止にもなるので、健康に不安がある人にもおすすめ。
甘酒の効果的な飲み方
体に良い甘酒ですが、飲めば飲むほど良いというわけではありません。より効果的に摂り入れるための、飲むタイミング、量、温度をご紹介します。