寒い季節に限らず、一年を通して体温を高めに保てば健康、美容ともにいいことずくめ。めざせ、体温高め美人!目安は、免疫力が活発に働く36.5度以上。これよりも平熱が低いと、冷えによりさまざまな病気が引き起こされる恐れがあります。
教えてくれたのは……
石原結實先生
医学博士。イシハラクリニック院長として漢方薬と食事療法指導によるユニークな治療法を実践。著書は『「体を温める」と病気は必ず治る』(三笠書房)など、300冊を超える。
その1 湯船に浸かる
肩までしっかり湯船に浸かり新陳代謝を活発にさせて
入浴時、肩までしっかりと湯船に浸かることによって体温が1~2度上昇し、新陳代謝が活発に。適温は38~41度のぬるま湯。血管拡張作用によって血行がよくなると同時に、副交感神経が刺激され気分がリラックスする効果も。30分以上の半身浴や、自然塩やしょうがを湯船に入れても発汗作用が高くなる。
その2 下半身の筋トレをする
全身の筋肉の7割が集まる下半身を鍛えて体温上昇!
体を動かすと筋肉から多くの熱が発生するため、体温を上げたければ運動をして筋肉をよく動かすことが◎。特に下半身には全身の筋肉の70%が集まっているため、スクワットやかかと上げ下ろしなどの筋力トレーニングが有効。また、運動をすると下肢の血管がゆるんだり、縮んだりして血液が全身に送り出され、体温が上がる。
その3 サウナに入る
サウナの温熱刺激によって血液が巡り、老廃物を排出!
サウナ発祥の地フィンランドではサウナに入る回数が多い人ほど、がん、脳卒中、心臓病、高血圧などの病気が少ないという研究結果が報告されている。温熱刺激により血液の循環がよくなり、体内の老廃物の排出が促され、病気の予防や改善が期待できる。
その4 ウォーキングをする
下半身の筋肉や足裏を刺激し血液循環改善と冷えを解消!
適度な運動は全身の血行を促進し、体温を上昇させる。運動不足が解消されれば肥満や生活習慣病、心因性の病気などの予防にもつながり◎。中でも誰でも簡単に取り組めるのがウォーキング。下半身の筋肉や足裏が刺激されることで全身の血液循環がよくなり、冷えが解消されるように。よく「一日1万歩」と言われるが、まずは一日5000歩が目標。
その5 腹巻きを巻く
お腹が温まると胃腸・肝臓の血流がよくなり体温上昇!
お腹が冷えると体全体が冷えてしまうので、夏でも腹巻きを巻いてお腹を冷やさない工夫を。お腹を温めると胃腸や肝臓、すい臓などの血流がよくなり体温や基礎代謝が上がり、消費カロリーが増えるため肥満も改善。腸を温めると免疫力が強化され、病気の予防にも。腹巻き+カイロで温熱効果がアップ!
その6 呼吸を意識する
深呼吸を意識することで自律神経が整いリラックス効果も
3秒で息を短く吸い、6~7秒かけてゆっくりと吐く「深呼気」という呼吸法が、体温上昇に役立つ。深呼気を意識することにより、心身を興奮させる交感神経の働きが抑えられる一方、リラックスさせる副交感神経が優位になる。自律神経のバランスが整えば不快な症状も改善。血流が促進され体温もアップする。
その7 足首、首を温める
動脈の通る足首や首を温め全身の血流をアップ
動脈の通る足首をレッグウォーマーで、足裏を靴の中に入れたカイロで温めると、足もとで温められた血液が上半身へと巡り、全身を温めることに。また首の後ろや肩、脇や腎臓の周りには、体内に熱を発生させる褐色脂肪細胞が多く存在するので、ここをマフラーやベスト、ストールなどで覆うとたくさんの熱が生み出される。