このスキャンカットで、「革」も切り抜くことができるそうなんです。
おどろきました。厚みのあるものなので、うまく切り抜くことができるといいんですが…。
noxonさん
たった数秒で、こんなに細かな素材がいくつも切り出されました。一同「ああ…!」と声が漏れます。
細かなかたちでも、こんなにきれいにカットできるんですね。本革なので、箇所によって厚みに差があるのですが、その厚みに合わせて歯を自動調整してくれる、というのは、ちょっとおどろきですね…。
noxonさん
普段は、どうやって革を切り抜かれているんですか?
彫刻刀を使って、ひとつひとつ手で切り抜いているのですごく時間がかかっているんです。これなら、花びらを増やすようなデザインもできますね。すごくうれしいです。
noxonさん
パソコンで作成した図案を、無線でこのスキャンカットに飛ばせる(※ 専用ソフト「CanvasWorkspace(無料)」の利用が必要です)という機能もとても便利です。こんなことができるなんて、考えてもいませんでした。
noxonさん
ため息の出るような美しさです。
手作業では難しかった繊細なお花のデザインに挑戦できたので、春らしい理想どおりのお花をつくることができました。作品の幅が広がりましたね。
noxonさん
美しい革の風合いはそのままに、花びらの枚数や切り込みの数を増やすことができ、一層、可憐で女性らしいデザインの作品が完成しました。
素材の魅力が咲き誇る
3名の作家さんに制作いただいた「春の花」が集まり、まるで花壇のようです。異なるそれぞれの、魅力的な素材たち。それらでつくる花びらが見事にカットされる様子に、作家のみなさんは「わっ」とおどろきの声を漏らしましたが、それ以上に、完成した作品の数々に「わっ」と我々がおどろかされました。
大切な時間を、丁寧に短縮する
この世に一点しかない、というハンドメイドの魅力。最もこだわりたい「わたしにしかできない手仕事」に想いや時間を込めるため、下準備の手間を短縮する、というのはひとつのアイデアかもしれません。デザインや素材について「機械に頼るためにあきらめる」のではなく、「短縮することで、一層こだわることができる」、そんな選択を手伝ってくれるアイテムだと感じました。
刃出し量の自動調整や3mm厚のカットなど、できる機能が大幅に増えました。カッティング用シートやアイロンシートはもちろん、厚手のフェルトや薄いプラ板のカットも実現します。
取材・文 / 中前 結花 撮影 / 真田 英幸