京都には、創業100年以上の歴史をもち、長年人々に愛され続ける名店が多数あります。和菓子や漬物、調味料から文具まで、京都へ来たならぜひ立ち寄ってほしい老舗を紹介します。京都ならではの歴史と風格を感じる老舗での買い物も旅の思い出に♪
京都でしか手に入らない!見目麗しい「四畳半」菓子/亀未廣
京都に行かなければ 手に入らないものがあります。それが創業200年を超える老舗「亀末廣」のお菓子。なんと過去献上先として皇太子妃殿下、ローマ法王、タイ国王、エリザベス女王など、そうそうたる名前が並びます。
「京のよすが 四畳半」3900円
老舗「亀末廣」の代表銘菓といえば「京のよすが 四畳半」。3サイズあり、一番大きなものは、四畳半のように区切った秋田杉の箱に入っていることから「四畳半」とよばれています。中のお菓子は季節や時期によって変わり、七月は祇園さん(八坂神社)の神紋入りのうちわや山鉾に吊られた駒形提灯を模した干菓子が入り、風情を感じます。
「げんじ」2900円
そのほか、「紫式部」にちなんだ人気のお菓子「げんじ」もおすすめ。こちらは香遊び「源氏香」の符号を写したお菓子です。紫色が美しく、ひとつひとつ文様が違うのも魅力。ほか、季節の限定菓子などもあるのでチェックしてみてください。
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京都人の定番お茶請け。和三盆と柚が薫る柚餅/鶴屋吉信 本店
享和3年(1803)京都市上京区に創業した和菓子の老舗「京菓匠 鶴屋吉信(きょうかしょう つるやよしのぶ)」。数寄屋建築を取り入れたひときわ立派な建物が目を引きます。
左から「柚餅」個包装2個入り1188円、個包装540円、「京観世」個包装292円、ハーフサイズ 2包入1728円(いずれも日持ち20日程度)
こちらを代表する銘菓は創業から65年目の明治初年(1868)に創案された「柚餅(ゆうもち)」。滋賀県甲賀市の羽二重餅・徳島県産の阿波和三盆糖・国産の青柚子・黄柚子と、厳選された材料を使って作る代表銘菓です。舌ですぅっと消える和三盆と、ほどよい歯応えのある柚餅の味は一度食べたら忘れられません。丹波大納言小豆の小倉羹を蒸し菓子で巻いた「京観世(きょうかんぜ)」(写真右)も100年続くロングセラー銘菓です。
「つばらつばら」1個194円、10個箱入り2160円、「つばらつばら 栗」1個248円 10個箱入り2700円 、いずれも日持ち約8日間
こちらは、昭和生まれの「つばらつばら」。吸い付くようにしっとりとした皮は、ほかにはないもちもちっとした独特の食感がたまりません。ぜひ味わっていただきたい一品です。
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筆や紙、お香など、江戸時代から続く老舗文具店/鳩居堂
1663年(寛文3)創業の「鳩居堂(きゅうきょどう)」は、手紙を書くときの筆や紙を専門とするお店です。
かわいい絵が添えられたレターセットや、一筆箋などがずらりと並びます。レターバイキングでは、トレードマークの鳩をあしらった便箋や原稿用紙のような便箋など、さまざまな種類の便箋を自由に選んで組み合わせることも可能。自分だけのセットを作ってみるのも楽しいですよ。
実は「鳩居堂」のルーツは「薬種商」。漢方薬や薬の原材料などを取り扱っていました。漢方薬の原材料には「お香」と共通するものが多かったことから、薫香や線香を製造・販売するようになったそうです。
明治10年(1877)、時の大政大臣・三条実美(さんじょうさねとみ)から伝授された「名香の秘方」。平安時代から宮中でのみ伝えられてきた秘密の調香法のすべてを「鳩居堂」のみが受け継ぎ、一子相伝、漏らすことなく守り継がれているのです。京都生まれの特別な香りを自宅でも楽しんでみては。
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甘党も辛党も満足させる多彩な豆菓子が魅力/豆政 本店
京都市中京区夷川通にある豆菓子の専門店「豆政 本店」。明治17年(1884)に創業者の角田政吉氏が豆の雑穀商として創業した場所で140年にわたり商いを続けています。
「カレービンズ」、「わさびピーナッツ」、「イタリアンピーナッツ」 各410円
イチオシは、豆菓子シリーズ「弥次喜多 京の豆(まめ)道中」。豆の香ばしさにプラスして、七味やカレーなど味のバリエーションが豊富です。なかでもおすすめは「カレービンズ」「わさびピーナッツ」「イタリアンピーナッツ」。お酒のおつまみとしても優秀です。
「五色豆」125g袋入り475円 345g木桝入(要予約)1728円
「京名物を」という方には、五色豆がおすすめ。五色豆は初代が明治20年に考案。当時白色しかなかった砂糖掛のえんどう豆に青(青のり)・赤・黄・黒(ニッキの褐色)と、見た目もカラフルに色付けしました。縁起物としても親しまれ、明治40年頃には、八ッ橋と並ぶ京名物となりました。
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