isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
2024年下半期の占いも公開しているので、ぜひ併せてチェックしてくださいね♡
今週のおひつじ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
イメージを遊ばせていく
今週のおひつじ座は、名を外し、自意識を解いて、生まれ変わっていこうとするような星回り。
『夏山に足駄(あしだ)を拝む首途(かどで)かな』(松尾芭蕉)という句のごとし。「足駄」というのは、この地の山すそにあった修験道の寺院に安置された、開祖・役行者(えんのぎょうじゃ)像が履いていた一本歯の高足駄のことで、そこにみずからの明日(あした)と足下(あしした)とを重ねたのでしょう。
すなわち、険しさを増していく旅路を歩きぬいていく自分と、歩かれ踏破される道とが溶けあって一つになっている姿を観ようとしたのです。
あなたもまた、これまで自分が積み重ねてきたものを捨て去るくらいのつもりで過ごしてみるといいかも知れません。
今週のおうし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
運命の女神のいたずら
今週のおうし座は、どこかで運命の女神の存在を肌で感じ取っていくような星回り。
作家の倉本四郎は『鬼の宇宙誌』において、『北野天神縁起絵巻』に登場する地獄絵の中でも、焦熱地獄で罪人の背を轢き敷いている火を噴く車輪に注目して、2つの疑問を投げかけています。1つ、なぜ車輪が責め具になっているのか。2つ、なぜ車輪を構成する輻(や)は八本なのか。
2つの疑問をとき明かすためのヒントをなぞっていくと、次のような考えが浮かんできます。人間にとって時間こそが克服しえない1番の難敵であり、どこまでも人間を翻弄しつづける車輪とは、またこの世の最も根源的な姿としての「大地母神の女陰」に他ならないのではないか、と。
あなたもまた、精神の根底に横たわっている世界観が改めて鮮やかに呼び覚まされていくことになるかも知れません。
今週のふたご座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
私しないで、振り返る
今週のふたご座は、得体の知れない何かとうっかり鉢合わせしていくような星回り。
『夏わらびここに眠りて日暮まで』(田中裕明)という句のごとし。眠っていたのは「夏わらび」なのか、それとも得体の知れない何かなのか。あるいは、蕨のたけった夏山に入りこんだ作者が、うっかり眠ってしまったということなのか。
作者を主体として読むのがいちばん穏当という気はするけれど、人間のいない世界でひっそりと、しかしいきいきと何かがそこらを闊歩したり、眠ったりしているという怪しい光景が、どうしても頭をもたげてくる。
あなたもまた、大人になってすっかり忘れてしまっていた気持ちや記憶を、なまなましさとともに取り戻していくことができるかも知れません。