今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
ただ1人を優先する
今週のさそり座は、ある程度のリスクを覚悟して、特定の対象や関わりにコミットしていこうとするような星回り。
精神科医の中井久夫が、ある個人にしか該当しないような疾患を「個人症候群」の事例として挙げているものの中に、彼が実際に診察した女性に発症した「妖精の病い」というものがあります。
「彼女の表現は生き生きしていて、私にもしばしば彼女の見えるものが見えるような気がした。妖精は在と非在の間を揺曳する存在である。どちらでもよいではないか、と私は思った。」
あなたもまた、常識や知識によって目の前のリアルを安易に切り捨てたり突き離したりするのでなく、いかにじっくり腰を据えて向き合っていく機会を狙っていくといいでしょう。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
「思ってたのと違った」のその先へ
今週のいて座は、痛みへの想像力を取り戻していこうとするような星回り。
『目に入るるとき痛からん雛の顔』(長谷川櫂)という句のごとし。
私たちは相手の痛みに対する想像力を失ったり、みずから放棄した瞬間に、相手をモノと見なすだけでなくみずからもまたモノとなり、言わば人工知能化していくのであって、そうした傾向は近年ますます強まっているように思われます。
あなたもまた、ここぞとばかりにみずからの人工知能化に反する言動を心がけていくべし。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
尻に火がつく
今週のやぎ座は、何かに憑りつかれたかのように猛烈ないきおいで作業や仕事に励んでいこうとするような星回り。
20世紀において、最も多くの成果をあげた数学者であったポール・エルディシュ。彼は恐ろしい仕事中毒者でもあり、1日19時間は働き、睡眠は夜にわずか数時間眠るだけ。さらに興味深いのは、彼は他の数学者と短期間、集中的に共同で研究するのを好み、地球を駆け巡って新たな才能を探し求めては、しばしば仕事仲間の研究者の家に泊めてもらっていたのだとか。
こうした彼の驚異的なスタミナの秘密は、アンフェタミンとカフェインでした。10~20ミリのベンゼドリンかリタリンを毎日服用し、それに加えて濃いエスプレッソを何杯も飲み、「数学者はコーヒーを定理に変えるマシーン」だとよく言っていたりもしたそうです。
あなたもまた、おのずとぶっ飛んだマシーンとなっていきやすいでしょう。