明月院(アジサイ寺)
鎌倉で「アジサイ寺」といえば、明月院のこと。6月のアジサイシーズンは、北鎌倉駅から明月院に至る細道が、多くの人で溢れかえるほどの人気です。
アジサイシーズンの明月院
明月院のアジサイは、8割から9割が日本古来からの品種「ヒメアジサイ」。「西洋アジサイ」に比べて、ややこぶりなのが特徴です。
また、明月院はアジサイだけでなく、秋の紅葉が美しいことでも知られます。
ところで、本堂(方丈)の円窓をのぞき込むと、その向こうにも広いお庭のような空間が見えますが、入ることはできるのでしょうか?
明月院本堂の円窓
実は本堂の向こうに見えるのは「本堂後庭園」。6月のアジサイ・ハナショウブが咲く時期と、紅葉シーズンのみ特別公開が行われます。
明月院「本堂後庭園」に咲くハナショウブ
このほか、明月院の境内には、名執権として知られた北条時頼のお墓である北条時頼廟や、「鎌倉十井」のひとつ「瓶の井(つるべのい」、中世の横穴式墓地である「やぐら」の中でも最大級とされる「明月院やぐら」などの見どころがあります。。
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■明月院
住所:鎌倉市山ノ内189
アクセス:JR「北鎌倉駅」徒歩10分
拝観時間・拝観料など → 鎌倉紀行
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円覚寺(鎌倉五山第二位)
よく「えんかくじ」と言う人がいますが、正確には「えんがくじ」です。お寺の起工の際に地中から「円覚経(えんがくきょう)」が納められた石櫃が掘り起こされたという伝承が由来になっています。
円覚寺は「鎌倉五山」第二位。鎌倉時代後半に、二度にわたる「元寇(げんこう)」と呼ばれる戦があり、この戦で亡くなった両軍の兵士を弔う目的で建てられました。
円覚寺三門(山門)と桜
円覚寺の境内は禅寺らしい静かで凜とした空気に包まれており、春の桜や秋の紅葉など自然が美しいのが特徴です。
紅葉の季節の円覚寺境内
境内には建築物としては、神奈川県下で唯一の国宝に指定されている「舎利殿」(しゃりでん)があります。「舎利」とはお釈迦様のお骨のことで、円覚寺の舎利殿には、鎌倉幕府の三代将軍である源実朝が、中国(宋)の能仁寺から請来したとされる仏舎利を安置しています。
国宝の「舎利殿」
舎利殿は、ゴールデンウィーク、宝物風入期間(11月3日の文化の日を含む3日間)、正月三が日のみ一般公開されます。
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■円覚寺
住所:鎌倉市山ノ内409
アクセス:JR「北鎌倉駅」徒歩1分
拝観時間・拝観料 → 円覚寺ホームページ
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銭洗弁財天
銭洗弁財天は、境内に湧く泉の水でお金を洗うと、お金が何倍にも増えるといわれていることから、鎌倉で大人気の観光名所です。
「銭洗水」でお金を洗う
境内の奥宮に湧いているのが、いわゆる「銭洗水」といわれる湧き水。ザルとヒシャクを貸してもらえるので、ザルにお金をのせてお金を洗います。
洗ったお金はハンカチなどで拭いて、そのまま使ってしまうのがいいのだそうです。「金は天下のまわりもの」といいますが、使ったお金が他の人を豊かにし、めぐりめぐって、自分に富をもたらしてくれる、ということなのでしょう。
「御宝銭」と「おたから小判」
銭洗弁財天に来たら、ぜひ手に入れたいのが「財宝」をモチーフにした人気のお守り「御宝銭」と「おたから小判」。財布の中に入れておくと、お金に困ることがないといわれています。
ちなみに、銭洗弁財天で、おまつりしている宇賀福神は、蛇の体に人の頭をもつ水の神。そのため、巳(み)の日は特に霊験あらたかだといわれ、遠方からの参拝者も多いそうです。
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■銭洗弁財天宇賀福神社(銭洗弁財天)
住所:鎌倉市佐助2-25-16
アクセス:鎌倉駅西口より徒歩25分
拝観時間:8:00~16:30
拝観料なし
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