佐助稲荷神社(出世稲荷)
近年、京都の伏見稲荷大社の「千本鳥居」が、外国人観光客を中心に人気があるようですね。規模は伏見稲荷ほどではありませんが、鎌倉の佐助稲荷神社の延々と続く朱色の鳥居も、とても雰囲気があります。
佐助稲荷神社参道の、延々と続く朱色の鳥居
佐助稲荷神社は「出世・仕事運」にご利益ありとされ、以下のような伝説が伝わっています。
ある晩、伊豆の蛭ヶ小島に配流されていた源頼朝の夢に、老人の姿を借りた「隠れ里の稲荷」を名乗る神霊が現れ、「平家討伐の兵を挙げよ。必ず加護しよう」と言って姿を消した。
その言葉を信じて出兵した頼朝は、やがて壇ノ浦で平家を滅ぼし、征夷大将軍となり、鎌倉幕府を樹立した。
つまり、朝廷から与えられた「兵衛佐(ひょうえのすけ)」という官位から、周囲の人々に「佐殿(すけどの)」と呼ばれていた頼朝を助けた稲荷であることから、「佐助稲荷」になったとされるのです。
佐助稲荷神社の「狐根付」のお守り
佐助稲荷神社で人気なのが、稲荷神の使いであるキツネをかたどった「狐根付(きつねねつけ)」のお守り。ストラップとしても使えます!
なお、佐助稲荷神社の社殿裏手からは、北鎌倉から長谷まで続く、「大仏ハイキングコース」に登ることができますが、道が少々険しいので注意してください。
佐助稲荷神社境内からハイキングコースへと登る道は、やや険しいので注意が必要です!
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■佐助稲荷神社
住所:鎌倉市佐助2-22-12
アクセス:JR・江ノ島電鉄「鎌倉駅西口」徒歩15分
拝観時間:境内自由(御守授与所 10:00~16:00)
拝観料なし
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鎌倉大仏(高徳院)
鎌倉のシンボルである大仏様は、一般には「鎌倉大仏」と呼ばれていますが、大仏様のいらっしゃるお寺である高徳院(こうとくいん)が、鎌倉市の長谷にあるので「長谷の大仏様」と呼ばれることもあります。
2016年1月13日~3月18日まで、約2ヶ月にわたる大がかりな調査・清掃作業を終えた鎌倉大仏。作業終了後には法要が営まれた
鎌倉大仏が人気なのは、大きいだけでなく、そのお姿がとても美しいこともあると思います。明治時代に、大仏を訪れた歌人の与謝野晶子は、
かまくらや みほとけなれど 釈迦牟尼(しゃかむに)は 美男におはす 夏木立かな
という和歌を詠みました。大仏様、よく見ると、なかなかの「美男」ですよね。
ちなみに、鎌倉大仏は「国宝」に指定されています。意外なことに、数ある鎌倉の仏像の中で国宝指定を受けているのは大仏様だけ。鎌倉はたびたび戦火に巻き込まれたため、多くの文化財が焼失してしまいました。その中で、何度か修復は受けてはいるものの、ほぼ建立当初の姿をとどめている大仏は、文化財として極めて高い価値を有しています。
また、大仏は、朝8時から拝観できるので、大仏から観光をスタートすれば、一日を長く、有効に活用することができます。
雪の日の鎌倉大仏
おすすめは、大仏の胎内拝観。大仏の内部は思いのほか狭いですが、昭和35(1960)年に行われた修復作業の際に、首回りを内側から強化プラスチックで補強した跡などを見学できますよ。
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■高徳院(鎌倉大仏)
住所:鎌倉市長谷4-2-28
アクセス:江ノ電長谷駅より徒歩7分
拝観時間・拝観料など → 高徳院ホームページ
拝観料とは別に20円の胎内拝観料を支払うと、大仏様の中に入ることができます
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