製品はたくさんあれど、どう違うのか分かりにくいソフトコンタクトレンズ。価格やパッケージの見た目で“なんとなく”選んでいる人も多いのでは? ワンデータイプの21製品を徹底テストし、『次に買うべきレンズ』ランキングを作成しました。
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実は危険がいっぱいのコンタクトレンズ
かつては高価なイメージがあったコンタクトレンズですが、近年はソフトレンズ・ハードレンズともに値段が手頃になり、眼科やコンタクトショップ、メガネ専門店などの販売店だけでなく、通販サイトでも簡単に購入できるようになりました。
買いやすくなった一方で、安易な購入・使用によるトラブルが急増。コンタクトレンズ利用者の10人に1人が何らかの不調を訴え、眼にトラブルを抱えていると言われています。
眼はダメージを受けやすいわりに気づきにくい部位であるため、トラブルを自覚し眼科医を受診したときには、すでに症状が進行していることも多いそう。
時間が経てば回復するのでは? と思っている人も多いかもしれませんが、角膜細胞の傷は再生しません。角膜が受けたダメージは蓄積されていき、黒目が白く濁ったり、最悪は失明にまで至ってしまうこともあるのです。
コンタクトレンズが身近になった今だからこそ、正しい選び方・買い方・使い方を知って眼の健康を守りたいですね。
このページではまず、コンタクト選びのポイントを解説。そして1dayタイプのソフトレンズ(使い捨てレンズ)21製品のランキングを発表します。
レンズの買い方・使い方、レンズケアや眼鏡との付き合い方についてはこちらをご覧ください↓
チェックすべきは酸素透過率素材・ベースカーブの3つです
酸素透過率・素材・ベースカーブはいずれも、“眼にかかる負担”を大きく左右する項目です。
[ポイント1:酸素透過率]
コンタクトレンズは、酸素を透過(通過)させることで、装着部分の角膜に酸素を送り込んでいます。レンズの酸素透過率が高いほど、眼に送り込まれる酸素の量が多くなり、眼が疲れにくくなります。
酸素透過率が低いレンズを装着していると、眼が酸素不足になり、さまざまな問題が起こります。
目安となる数値は「80」。酸素透過率が80以上のレンズなら、裸眼を100%とした場合、約97%の酸素を通すことになります。
[ポイント2:素材]
レンズの素材には、水分を介して角膜に酸素を供給するタイプと、水分を介さず酸素がそのまま通過するタイプがあります。
前者は旧素材で酸素透過率が低く、水分が蒸発するとさらに酸素透過率が下がるというデメリットがあります。
おすすめは後者で、その代表的なものが「シリコーンハイドロゲル」と呼ばれる新素材です。
シリコーンハイドロゲルが用いられたレンズでは、水分に頼ることなく、素材の分子間を酸素がそのまま通り抜けることができます。そのため、より高い酸素透過が可能となるのです。
[ポイント3:ベースカーブ]
ベースカーブとは、レンズ内面の曲率半径のことで、合うカーブは人それぞれ。数値が大きいとカーブはゆるくなり、小さくなるとカーブがきつくなります。
ソフトコンタクトには柔軟性があるのでカーブの種類は多くありませんが、ハードは0.05mm刻みなど、細かく設定されています。
ベースカーブが小さいと、レンズが角膜に貼り付いたような感じになります。レンズが眼の上で動きにくくなる=酸素が供給されにくくなるため、角膜障害になるリスクが発生します。
反対に、カーブが大きすぎると、レンズが外れやすくなるというデメリットがあります。
コンタクトレンズを安全・快適に使用するためには、『自分の眼のカーブにフィットするものを選ぶ』ことがとても大切なのです。
ベースカーブなどの製品情報はパッケージでチェックできます
今使っているレンズのベースカーブって一体いくつなんだろう? と思った方は、パッケージを見てみてください。そこには、こんな情報が書かれているんですよ。
[PWR・ P・D・SPH ] (度数)
視力を矯正する数値。-は近視用、+は遠視用。0.25から0.5刻みで調整されています。乱視用はCYLで表記。
[ EXP(使用期限)]
レンズを安全に使用できる期限。食品の消費期限と同じで、未開封でも期限を過ぎたら使えません。
[ BC(ベースカーブ)]
レンズの内側部分のカーブ。数値が大きいほどカーブがゆるく、少ないほど急に。眼球に合ったものを選ぶことが大切です。
乱視の場合は…
[AXIS・AX(軸)]
乱視角度。見え方がずれる方向を調整するために必要な数値です。
[CYL・CY](乱視度数、円柱)
乱視度数。数値が大きいほど乱視が強くなります。
全21製品をすべて検証・装着して「買うべきレンズ」を探しました!
では、実際にどんなものを選んだらよいのでしょうか?
編集部では、使い捨てタイプのソフトコンタクトレンズ・21製品を徹底テスト。実際に計測・装着して品質をチェックするとともに、試験機関でも検証を行い、買うべきベストの製品を決定しました。
テスト項目は以下の4つです。
[テスト項目①:素材]
そのレンズがどのような素材でできているかをチェック。
[テスト項目②:酸素透過率]
まずは公称値をチェック。さらに、レンズの厚みの公称値と説明書の酸素透過係数をもとに、編集部でも値を算出しました。
[テスト項目③:品質]
外部検査機関にて、コンタクトレンズを電子顕微鏡で拡大撮影して検証。傷や汚れがないか、表裏を区別する印字があるかをチェックしました。
[テスト項目④:フィット感]
各製品とも、装着者のベースカーブに近いものを選んで1日着用し、実際のつけ心地を確かめました。
では、21製品のテスト結果とランキングを発表します!