朝お子さんと自分の支度をして出かけるのは、とても大変。出発するまでがひと仕事で、疲れてしまうこともあります。そんな朝の支度、子どもが自分でできたら楽なのに……と思うことはありませんか? 今回はお子さんが自分で支度できるようになるためのコツをお伝えします。
はやさか ひろみ
マスターライフオーガナイザー®のはやさかひろみです。
朝は何かと忙しく、小さなお子さんのいらっしゃる方は自分の支度と子どもの支度に追われて毎朝バタバタ……。イライラしたり、早くして! と怒りたくないのに怒ってしまって、子どもを送り出した後はいつも自己嫌悪。という方もいらっしゃるかもしれません。
できるなら自分のことは自分でやってもらいたい、と思っている親御さんも多いはず。
では、お子さんが自分の支度を自分でできるためには一体どうしたらいいのでしょうか。園児〜小学校低学年のお子さんを例にお伝えします。
「自分でできる」ためのポイント
わかりやすく細分化
朝の支度ってたくさんありますよね。
起きる→着替え→朝食→洗顔・歯磨き→持ち物の準備→出発
ざっくり書き出してみるとこうなりますが、一つひとつ見ていくと
【着替え】着替えを出す/着替える/脱いだパジャマを片づける
【持ち物の準備】持っていくものを出してくる/カバンに入れる
例)園児の場合、コップとおしぼりなど
例)小学生の場合、給食セット(はし・スプーン・おしぼり)など
このように、どこから何を持ってきてどうするのか? という行動は、本当はかなり複雑なんです。
もしお子さんに「持ち物準備しなさい!」と言っているとしたら、何となくわかっていても具体的には何をすればいいのかが伝わっていないこともあるかもしれません。
着替える、ご飯を食べる、歯を磨く、顔を洗う、給食セットをランドセルに入れる、など言わなくてもわかるだろうと思わずに、具体的に細分化して伝えてみてください。
早く用意しなさい! などだけでは、伝えていないのと同じ。伝え方を工夫するだけで、お子さんも動きやすくなるかもしれませんよ。
収納は出し入れしやすい仕組みに
お子さんに具体的に伝わったとしても、やるべき一つひとつの行動が難しいものだったらどうでしょう?
朝起きたばかりで眠く、まだエンジンがかからない状態で難しい行動をするのは、大人だって嫌になってしまいます。
お子さん自身が着替えやものの準備をしやすいようにするには、簡単に出し入れできる収納の仕組みにしておくことも大切です。
着替えを例にして考えてみましょう。
・いつも着替える場所の近くに着替え(衣類)はありますか?
着替えを取りに行くのが遠かったら、着替えを持ってくることが面倒でやらなくなってしまうかもしれません。
・着替えは取り出しやすい量になっていますか?
収納場所まで行っても取り出しにくかったり、たくさんありすぎて何を選べばいいかわからなかったら、着替えを持ってくることを諦めてしまうかもしれません。
・余計なものが入っていませんか?
季節外の服やサイズアウトの服が入っているなど、「今使わない」ものが一緒に入っていないでしょうか。
せっかく自分で選んでも、「それじゃなくてこっち!」などと言われては、やる気もなくなってしまうかもしれません。怒られたらなおさらです。
お子さんが自分で支度できるようにするには、中身は厳選してどれを選んでも文句がない状態にしておいてあげてください。
どこまでできた? を見える化
「あれはやったの?」「これは? あれ持った?」などといちいち言われていたら、お子さんのやる気もなくなってしまいます。
朝の支度は全部でどれくらいあるのか、今どこまでできているのか、目に見えるように表すのも一つの方法です。
わが家では「〇〇をする」と紙に書き出し張り出していましたが、ただ書き出しただけではうまくいきませんでした。ある日、1、2、3、4……と番号をふって箇条書きにしてみたら「◯番までやった!」と言ってチェックしながら支度をするようになりました。
このように、ちょっとした工夫でやりやすくなることもあれば、ちょっとしたことでやりにくくなってしまっている場合もあります。
お子さんの行動を観察していろいろな方法を試してみると、合った方法が見つかりやすいのではないでしょうか。