ヨガに慣れてきたら、ただポーズをとることだけでなく、丁寧にポーズを組み立てていくことも意識してみてはいかがでしょうか。呼吸や音、ポーズへの入り方や出かたなど、さらにポーズを深めていくポイントがあります。上級者が意識している練習ポイントとは?
伊藤香奈
ポーズを深める3つのポイント
ヨガの動ききも慣れてきて、ポーズ名も少し覚えてきたという方や、周りを気にせずに色々なポーズをとれるようになってきたという方は、時々同じようなシークエンスに飽きてしまうこともあるでしょう。さらにポーズも呼吸も深めていくために、ひとつひとつをの動きを丁寧に組み立てていくことを意識していく意識を持ってみると、今までとはまったく違った動きを楽しめるようになります。集中力をさらに高め、自分の体への意識を繊細にしていく練習法をご紹介します。
1.ひと呼吸全部を使いきる
例えば、立位でも座位でも前屈をしていく時に、息を吐き切るのに5秒かけるとしたら、完全に前屈をしきるまでたっぷりと5秒をかけます。前屈の状態からロールアップする時も、ゆっくりと息を吸いながら、完全に起き上がるまで細く長く息を吸い続けます。吸って腕をあげる、吐いて前屈する、のように、呼吸と動きを合わせられるようになってきたら、次は呼吸の長さとポーズの長さを一緒にすることを意識してみましょう。多くの場合は、呼吸が先に止まってしまい動きの最後の方は呼吸を止めて行ってしまっています。0.1秒にまでこだわって、呼吸と動きの連動を意識してみましょう。
2.脚を丁寧に配置する
3.手の指、脚の指を大きく開く
例えば半月のポーズは難しいバランスポーズのひとつですが、安定してポーズがとれるようになってきたら、手足の先にまで意識を向けていきます。上に上げた手のひらを大きく開きます。同時に上げている脚の指も開き、足首は90度に曲げます。体全部を大きく力強く開いて、全身にエネルギーを巡らせましょう。ポーズによっては、新体操のように5本の指をピッタリとくっつけて行うものもあります。インストラクターの指示に従って、頭頂から指先まで自分の体の動きを意識をしていきましょう。
上級ポーズに向けて
呼吸と動きの連動や、一挙手一投足を丁寧に行っていくと、体の先端にまで意識を行き渡らせる練習にもなります。この繊細な意識が、さらに上級なポーズを練習していくにあたり必要になっていくのです。はたから見ると同じようにポーズをとっているように見えても、上級者はより繊細な動きを意識しているのです。
ライター/伊藤香奈
ハワイで全米ヨガアライアンス200時間を取得後、ヨガマット卸業者にて新規ヨガイベントの立ち上げや新人講師発掘オーディションのプロデュース責任者等を歴任。800人以上のインストラクターと出会い、現在ヨガ雑誌やイベントの第一線で活躍するインストラクターを数多く育成・輩出する。2017年に、ヨガインストラクター向けビジネスセミナーの講師、ヨガライターとして独立。