熟年夫婦が離婚する原因
熟年夫婦というと子供が独立してまた夫婦2人の生活が始まる時期です。家族として何十年も同じ屋根の下で共に過ごしさまざまな問題や障害を乗り越えた後なので、夫婦としての絆も固く今さら離婚なんて、というイメージですが、近年は熟年離婚する夫婦が増えているようです。
夫は定年退職をして夫婦2人で再スタートを切り、2人で穏やかな老後を送るはずの熟年夫婦が離婚を決意する要因は一体なんなのでしょうか。
熟年夫婦が離婚する原因を解説します。
子供が社会人になる
結婚5年未満の夫婦の離婚理由や原因のランキングに常に入っているように、子供は離婚を左右する存在のようです。
離婚を考えていても子供がいると実際に離婚を決断することを躊躇し、何となくずるずるとギクシャクしたまま結婚生活を続けてきた夫婦が、子供が社会人になったり、結婚した後に熟年離婚に踏み切るようです。
今までは子供のためにと頑張ってきた夫婦も、残りの人生を自分のために使いたいと思うようになることが原因でしょう。
親の介護問題
高齢化社会が進む日本では親の介護も重要な課題です。この親の介護問題が熟年夫婦の離婚の原因ともなってしまっているようです。
夫婦が円満であれば協力しあって双方の親の介護問題に取り組むことができますが、どちらかが非協力的であれば関係が崩れて面倒を看ることを拒否する、つまり離婚の原因となってしまうのです。
以前の日本であれば妻は夫の両親の面倒を見るという風習がありましたが、現在の日本では妻だけに押し付けるのではなく妻と夫が協力しあって面倒を見ることが一般的ですね。
女性の自立
昭和初期の日本であれば、女性が一人で生計を立てていくということは非常に難しいことでした。しかし、現在の日本では男女平等となり、女性も自活できることが要因で結婚生活に終止符を打つ妻も多いようです。
今までは我慢をすることが当然でしたが、現在の日本では女性も自立することができます。夫から自立するという選択ができるようになったことが、熟年離婚の要因ともいえるのです。
特に夫が定年退職をしたことが原因で、うちにいる時間が長くなると妻に用事を言いつけたりして「自分の時間が減った」「自由が欲しい」と窮屈に感じるようになり、夫に尽くすよりは自分のために生きる、自活の道を選ぶ妻たちも増えているようです。
離婚が原因となるデメリット
さまざまな問題を抱えていた夫婦関係に終止符を打って離婚を成立させたら、人生の再スタートのようで晴れやかな気持ちになれそうです。
ただ、離婚は気持ちが解放的になるメリットがありますが、離婚が原因として発生するデメリットもあるのも忘れてはいけません。
子供を抱えての離婚は自分だけではなく子供も抱えていく問題もあります。離婚が原因となるデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
離婚を決意する前に、離婚が原因となるデメリットも把握し、覚悟を決めましょう。
経済的に苦しい
妻から離婚を言い出した場合、養育費や慰謝料は期待できません。自活していかなければならないので、離婚が原因で収入が減り苦しくなる女性もいます。
自分一人であればなんとかやっていけますが、もし子供がいた場合など養育費は請求できませんので、苦しい状況に追い込まれる原因となるからです。
自分から離婚を切り出すと慰謝料や養育費を請求することは難しいようです。
噂されやすくなる
離婚してシングルマザーとなれば、離婚が原因で世間体が悪くなるのも覚悟しなければならないことです。自分のことを親戚や職場で噂されるのは我慢できますが、子供にとっては当然「子供の父親がいなくなる」ことなので学校に知れ渡ります。苗字が変わるのですぐに気づかれてしまうからです。
自分が噂されることは耐えきれても、離婚が原因で世間体が悪くなり子供に辛い思いをさせてしまうのは母親として耐えがたいことでしょう。
離婚が原因となって周囲から噂をされてしまうことはきちんと事前に母子で覚悟しておく必要があります。