勝気な人がまわりにいると、いつでも勝ち負けにこだわる言動が見られ、その場の雰囲気が壊れてしまったり、和が乱されたりして困ることはありませんか? この記事では、勝気な人の特徴・心理、勝気な人への上手な接し方について、心理カウンセラーの萩原かおりさんに解説してもらいました。
萩原かおり(心理カウンセラー)
勝気な人は自己主張が強く、話しているとマウンティングされているような気持ちになったり、自慢話ばかり聞かされたりして気疲れしてしまうことがあります。
言葉の圧が強すぎてうまく受け流せず、上手な付き合い方を模索している人も多いです。
勝気な性格自体は悪いものではなく、きちんと理解してコミュニケーションすれば意外とスムーズにやり取りできます。
勝気な人の特徴や心理を知って上手な対処法を身につけましょう!
「勝気」の意味とは?
「勝気」とは、負けず嫌いで他人に負けないように強い気持ちを持って行動する気質のことです。
子どもであれば運動会で1位を取ろうと努力したり、大人であれば社内でMVP賞を取ろうとしたりと、一番になりたいと切望し行動します。
それだけの行動力があり意欲にも満ちているので、成果を出して周囲から評価されることも多いでしょう。
その一方で、自己主張が強く協調性に欠けたり、チームメイトを競争相手と見なしたり、自分の成功のために他人をないがしろにしたりと、自分本位な行動を取って場の空気を乱す場合もあります。
勝気な人の特徴・心理
勝気な人の代表的な特徴を、その心理と合わせてご紹介します。
(1)社会的地位を求める
社会的地位を高めたいと考えるのも勝気な人の特徴です。
成功とは名誉などの社会的地位を確立することであり、社会的地位を持った自分になることが自己実現の条件になっているのです。
就職活動や転職活動をするときも、その会社や職種がどれくらい社会的に評価されているかを重視し、自分が世間からどう見られるかを気にする傾向があります。
そのためまわりに振り回されてしまうリスクがあり、評価を気にしすぎて心身に負担がかかることも珍しくありません。
(2)人に負けると腹が立つ
勝気な人は負けず嫌いなので、他人に負けるとくやしく怒りの感情を抱くことがあります。
小さいころは「人より優位に立ちたい」という思いが強いものですが、発達するにつれてだんだんと「他人からほめられたい」という欲望に変わり、やがて「自分の能力をさらに高めたい」という成長意欲へと変化していきます。
そのため、腹が立つといっても相手に対して怒るのではなく、自分に対して怒ったり、状況に対して怒ったりと怒りの対象はさまざまですが、イライラしてしまうのに変わりはありません。
場合によっては「短気な人だ」という印象を与えてしまうでしょう。
(3)実力社会を好む
勝気な人は、弱肉強食の実力社会を肯定的に捉えています。
仕事においても強い人は出世し、弱い人は出世できなくて当たり前だと考え、人より優れていたい、強くありたいという一心で行動します。
向上心が非常に高いことの表れでしょう。
反対に、どれだけ行動しても社会的地位に結びつきづらい年功序列の縦割り社会だとやきもきしてしまい、ストレスを抱えてしまいます。
旧態依然とした日本社会には適応しにくく、個人の実力が重視される海外志向を持っている人が多いです。