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満腹刑事の食べ歩き捜査線。北九州編 その1

【「逃亡料理人ワタナベ」コラボ企画】捜査の基本は、とにかく足。捜査のプロが、美食の捜査線を歩きまわり、最前線で食べまくる。福岡県北九州市で出会ったのは寿司。全国の美食家たちが惚れ込む「天寿し」へ行き、海の幸を堪能してきた。

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Photo by 逃亡料理人ワタナベ
Photo by 逃亡料理人ワタナベ

小倉城

俺もワタナベを追いかけて、福岡県北九州市に到着した。
ここがワタナベにとって最後の土地。
東京から来る後輩の刑事と合流したら、捜査を開始しよう。

おっと、合流までちょっと時間があるな。
そういえば先ほど、「小倉が寿司の町になった」という情報を入手した。
まずはそっちの調査からスタートしよう。
以下、詳細は捜査資料を確認してくれ!

美食家が惚れ込む小倉前寿司「天寿し」

Photo by 逃亡料理人ワタナベ
Photo by 逃亡料理人ワタナベ

「小倉が寿司の町」と言える代表格が、ここ「天寿し」。何ヶ月も予約待ちというこの店なのだが、なんとキャンセルが出たらしく、偶然にも本日の予約を取ることができたのだ!

「西の天寿し、東の鮨さいとう」と呼ばれ、寿司の最高峰に位置する超有名店。さすがの俺も初訪問に緊張している。しかし、合流した後輩刑事を連れている手前、店の敷居の高さにうろたえるわけにはいかない。

小倉前という呼び名は、江戸城に対する江戸前になぞらえて、小倉城に対する小倉前と名付けられたらしい。醤油で食べる江戸前に対し、基本塩とかぼすで味をつけるのが小倉前だと聞く。

さあ、その小倉前の頂へ。いざ、暖簾をくぐろうぞ!

Photo by 逃亡料理人ワタナベ
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店内はカウンター5席のみ。それが大将の天野功氏にとって、きちんとサービスを提供できる最大数なのだそうだ。目の前にいる5名のためだけに握る寿司。なるほど、それではなかなか予約が取れないわけだ。

それと、天寿しには酒もつまみもない。料理としての寿司を、とことん味わうというコンセプトなのだ。最初から最後まで、寿司のみ。メニューも、おまかせだけという潔さ。

さて、それでは懐石料理のように五感で楽しむ芸術的な寿司を、早速堪能するとしよう。

Photo by 逃亡料理人ワタナベ
Photo by 逃亡料理人ワタナベ

大トロ(醤油)

名刺がわりに、いきなり大トロ。寝かせたマグロに、醤油をひと塗り。これが、ものすごくうまい!おそらく歴代1位のトロだ。

ちなみに、天寿しでは、ガリの代わりにきゅうりが出てくる。

Photo by 逃亡料理人ワタナベ
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大トロ(塩)

続いてもトロ。今度は塩だけで食べる。めちゃくちゃうまい。というか塩だけで食べる大トロなんて初めてだ。

あれ、これも歴代1位のトロだ。

Photo by 逃亡料理人ワタナベ
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大将 天野功氏

一般的に、寿司は淡白なものからスタートするのが定説。はじめからトロが出るのは、珍しい気がする。しかも連続で2貫もというのは、どういうことなのだろう?

気になって、なぜ初めの2貫がトロなのかを大将に尋ねると、
「やっぱりトロは美味しいですし、もし自分が寿司を食べる側なら、はじめにトロが2貫出てきたらうれしいですもん。食べたときのインパクトもあります」
と柔和な表情でさらりと答えてくれた。

天寿しは、大将の人柄も人気の秘訣なのだろう。

Photo by 逃亡料理人ワタナベ
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赤いか うに・とびこ・錦ごまのせ

赤いかに、うにととびこ、錦ごまをのせた、天寿しの代名詞的なひと品。

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