STOP!怒りの感情が生まれたら読んでください。心理カウンセラーの高見綾さんに、怒りの感情が生まれやすい人の特徴や怒りを抑える方法を紹介してもらいます。
ちょっとしたことでもカッとなって怒りを相手にぶつけてしまう人は、人間関係で損をしている可能性があります。
それに怒ってばかりいると自分自身も疲れますし、いい気分にはなりませんよね。
また、自分の気持ちを表現できない人も、怒りをため込んで引きずってしまう傾向があります。
どうしたら怒りの感情と上手に付き合っていくことができるのでしょうか。怒りを抑える方法を紹介します。
怒りの感情は悪い感情なのか?
怒ることに悪いイメージを持っている人もいると思いますが、本来怒りの感情は誰もが持っているものです。理不尽なことに遭遇したときには怒りがわきあがるのが普通です。
そもそも感情とは自然にわきあがってくるものなので、良いも悪いもないのです。
ただし、わきあがってきた怒りの感情をそのまま相手にぶつけてしまうと、人間関係に支障が出て問題になってしまいますので、怒りを感じることは問題ないけれども、表現の仕方については工夫が必要となります。
そして、私たちが怒りの感情を持つとき、本当に相手に伝えたいことは「怒り」ではないことが多いです。怒っているのには、何かしらの理由やきっかけがありますよね。
怒りは「感情の蓋」といわれており、怒りの下に悲しみや寂しさといった本当の感情が眠っています。たとえば「私の気持ちをわかってほしかったのに、わかってもらえなかった」「大切に扱ってほしかったのに、そうされなかった」など。
「わかってほしい」「助けてほしい」「愛してほしい」という気持ちが、本当に伝えたいことなのです。
自分がなぜ怒っているのかを深く理解していくことが、怒りの感情と上手に付き合うための大切なポイントです。
怒りの感情が生まれやすい人の特徴
1. 心のゆとりがない
精神的なゆとりがない状態では、人は怒りやすくなります。
ゆとりがあるときはなんとも思わないようなことでも、忙しくて切羽詰まっているときは些細なことでも気になるものです。
睡眠不足や不健康な食生活を送っているときも同様に怒りっぽくなりますので、まず心にゆとりを持つことが大切です。
2. マイルールが多い
正義感が強かったり、「こうすべきだ」というマイルールが多かったりする人は、まわりの人がそのルールに反した言動をしたときに怒りの感情を持ちやすくなります。
こだわりが強いぶんだけ、イライラポイントが多くなります。
3. 自分が正しいと思っている
本来はお互いの価値観を尊重すべきところですが、基本的に自分が正しいと思っている人は、他人にも自分の価値観を当てはめようとします。
したがって、他人が自分の価値観にそぐわない行動をしたときに「あの人はまちがっている」と判断し、相手を自分が都合のいいように変えようとします。
ところが他人はそう簡単には変わらないので、不満が生まれやすくなります。
4. まわりからの評価を気にする
気が小さくまわりからの評価を気にしている人も、怒りやすくなります。
自分が受け入れられているかを気にしているので、ちょっとでも否定的な意見を言われたりすると、カッとなって反論します。