(8)「信じてるよ」
案外、盲点かもしれません。
男性は少なからず、異性に対して罪悪感を抱いています。
何もそれは浮気などの悪いことをしている、という罪悪感だけではありません。街ですれ違う美女に目を奪われたり、欲望のあまりほかの女性をそういう目で見てしまったりするということです。
仕事にしても、なかなか贅沢をさせてあげられない(稼げない)ことや、忙しくて会えないことに負い目を感じていたりもします。
そんなときに「信じてるよ」と言われると、ついホロリとくるのです。ああ、こんなに信じてくれているなら大事にしてあげなきゃな、と思うわけですね。
時に素直な言葉は何よりも強いのです。
(9)「あなたなら大丈夫だよ」
男性はメンツの生き物です。
胸の奥の優越感を優しく撫でてくれる言葉に弱いのですね。もちろん現実を生きるのは厳しいものです。うまくいくことばかりではありません。
だからこそ「あなたなら大丈夫だよ」にやられるのですね。
具体的にいうと「あなたなら」というプライドをくすぐる感じと「大丈夫だよ」の安心感のダブルバーガーセットです。
あなたはほかの男と違うんだから、というニュアンスに男は弱いのです。はい、ここみんなアンダーライン引いといてください。
(10)「好きだよ」
シンプル・イズ・ベスト。
上で「ストレートに言葉にしないほうが心に残る」という話をしました。
その通りです。基本的には「匂わせ」のほうが強いです。しかし適切なタイミングで放たれた直球も、かなりストロングです。使いすぎは禁物という話なのです。
当たり前ですが「好きだよ」と言われることなんて人生にそうありません。だからこそ目を見つめて真顔で口にするだけでもキュンとくるのです。
大事なのは笑いに逃げないこと。人生には、シリアスにならないと手に入れられないものもあるんですよ。
大事なのは何を言うかじゃない。どんなふうに言うかだ
最後に、大事な話をさせてください。
どの言葉も、ある程度、普通っぽいなと思われたかもしれません。テレビドラマで聞いたことがあるようなせりふばかりですよね。
しかし、よろしいでしょうか。
それは違うのです。まさに「王道の言葉こそ正解」というだけのことなのですよ。ドラマで使われるようなせりふだからこそ正解なのです。そもそも視聴者の心をキュンとさせるために練られたせりふなわけですから。
逆にいえば、この世に「このせりふさえ言えば落とせる」という魔法の言葉は存在しません。もちろん求めたくなる気持ちはわかりますけれど。