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“反応しない・こだわらない”りんごちゃんが夢をかなえられた理由

エンタメ

取材・文:鈴木美耶/マイナビウーマン編集部、撮影:須田卓馬

2019年、爆発的ヒットをしたものまねタレントといえば、そうこの人りんごちゃん。

老若男女問わず、「ミュージックスターティン!」と口走ったものだ。

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いつだって太陽のように明るくかわいいりんごちゃんだが、日々どんなことにつまずき、奮闘しているのだろう。りんごちゃんの、等身大の姿に迫る。

“こりんご”のときからの夢がかなった

性別・年齢・体重……そのほとんどが謎に包まれているりんごちゃん。そもそもどうして、“ものまねタレント”を目指したのか。

「芸能界に興味を持ったのは、“こりんご”のときですね。あ、“こりんご”っていうのは幼少期のことなんですけど。そのときから、人を笑わせたり幸せにしたりすることが将来できたらいいなと漠然と思っていました。

それで、テレビっ子だった私は、“人を楽しませること=テレビの中の人”に自分もなるっていうのがいつしか夢になっていて。その夢が、去年かないましたー!」

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夢を駆け抜ける姿を、私を含め、たくさんの人がお茶の間で目撃していた。

その中で、“○○芸人”という括りで紹介されることもあるが、りんごちゃんはあくまでも“芸人”ではないと語る。

「一応肩書きは“ものまねタレント”っていうものなんですけど、それも付けなきゃいけないから付けてる感じで。エンターテイメントに携わっていられたらいいので、特にこだわりなく、今は声優にも挑戦中です!」

りんごちゃんには、さまざまな概念が当てはまらない。肩書きだって、性別だって、夢をかなえる上では深くこだわることではない、そんなふうに聞こえた。“明るくてかわいい”そう見えているなら、それが正解なのかもしれない。

ただ、常にそんなふうに前向きでいられるわけでもないと語る。

りんごちゃんが続けた「反応しない練習」

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「でも私、そんなにポジティブではなくて。皆さんと変わらないというか。だって小さなことに日々つまずきまくりません? つまずいてばかりいるんですけど、人生そんなものだと思うんですよね。つまずきながら成長! みたいな。

あと、『ま、いっか』と思う練習をしてるんですよ。もちろん自分の悩みに真摯に向き合うことも大切だけど、あまり考え込みすぎるとネガティブになっちゃいますよね。できるだけ物事をフラットに考えるためにも『ま、いっか』と思うようにしてます。

ネガティブ思考を変えようと思うのは簡単じゃないです。だからこそ、練習が必要なんですよね」

目の前に困難が現れる度に律儀に正面突破していくようでは、ライフがいくつあっても足りない。生きていくにもコツが必要なのだ。

そんな「ま、いっか」の練習を始めたのは、ある書籍に出会ったからだとか。

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「バイブルというか、いつも持ち歩いてる『反応しない練習』っていう書籍があって。私たちって、知らないうちにいろんなものに反応し過ぎてるんですよね。人からの見え方とか、評価とか……。カッとなってしまうこともあります。

でも、ンーッって悩む時間は短いほうがいいじゃなですか。私がネガティブに陥るほど、周りの人は確固たる意志を持って何かを伝えてきているわけじゃない」

たしかに、過敏に反応する必要はない。ただ、それでも勝手な想像で自分を決めつけられるようなことにはなかなか耐え難いはず。

「私って、やっぱり性別についての質問がすごく多いんですよね。女なの? 男なの? って。でも私は、いろんな人の中にいる一人。どちらか判断されるのが嫌なのではなく、“そこにこだわりを持たない”んですよね」

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気持ちのいい言葉だ。もちろん、こだわりだって大切。ただ、こだわりが邪魔をし、生きづらいことも正直多い。

それを手放したとき、“可能性”という新たな道が私たちの前に現れるのかもしれない。

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