血圧が気になる方は、普段の食事にも気を遣う必要がありますよね。血圧に関わる栄養素にはどんなものがあるのか、即効性はあるのか、血圧を下げる食べ物があるのかなど解説します。おすすめのレシピもご紹介。栄養素を効率よくとり入れる方法や、おいしく減塩するためのコツもお教えしますよ。
血圧を下げる栄養素と即効性について
血圧が気になる方におすすめしたい栄養素はカリウムです。カリウムは、血圧を下げる働きがあると言われています。しかしカリウムが豊富な食品を食べるだけで、必ず血圧が下がるわけではありません。
血圧が上がる原因には、塩分のとり過ぎや野菜・果物の不足のほか、肥満、運動不足、多量飲酒などの生活習慣があります。そのため減塩、野菜や果物を含めたバランスのよい食事、適正体重の維持、適度な運動、節酒、禁煙などを一緒に意識し、生活習慣を改善することが大切です。(※1,2)
血圧を下げる食べ物はどんなものがある?
小松菜
小松菜には100gあたり500mgのカリウムが含まれます。(※3)
カリウムは水に溶けやすい性質があり、煮る・ゆでるなどの調理方法で、食材中のカリウム量が減りやすくなります。そのため、カリウムが多い食材は生のまま食べると、効率よく摂取できますよ。(※1)
しかし小松菜を使った料理は、加熱するものが多いのではないでしょうか?小松菜を調理するときは、溶け出してしまうカリウムの量が増えないよう、ゆで過ぎに注意しましょう。また、ゆでる代わりに電子レンジで加熱するのもおすすめです。
かぼちゃ
かぼちゃは、100gあたり450mgのカリウムが含まれます。(※3)
かぼちゃは煮物が人気のメニューですが、水に溶け出しやすいカリウムを効率よくとるために、電子レンジで加熱した温野菜サラダや、かぼちゃのローストなどで食べるのがおすすめです。(※1)
トマト
トマトは、100gあたり210mgのカリウムが含まれます。(※3)
トマトはそのまま生で食べられる野菜。調理中にカリウムが水に溶け出てしまうことなく、効率よくとり入れられます。トマト缶やトマトジュースも、生のトマトと同じようにカリウムが豊富です。ただし、食塩が添加されているものもあるので注意しましょう。(※1,3)
さつまいも
さつまいもは、100gあたりに380mgのカリウムが含まれます。(※4)
さつまいもといえば、甘くておいしい焼きいもですよね。間食に食べれば、カリウムを補給することができます。しかしさつまいもは、じゃがいもやさといもなど、ほかのいも類に比べてカロリーと糖質が高い食品です。ダイエットをされている方は食べ過ぎに注意しましょう。(※4)
ひじき
ゆでたひじきは、100gあたりには160mgのカリウムが含まれます。(※5)
ひじきは乾物の状態で常温保存ができ、カリウムだけでなくカルシウムや食物繊維も豊富なため、ぜひストックしておきたい食品です。
なお、ひじきは発熱、下痢、嘔吐、興奮、脱毛などの症状や、皮膚組織に悪影響を及ぼすヒ素が多く含まれています。そのため乾燥ひじきを水戻ししたあとは、ゆでこぼしてヒ素の量を減らす必要があります。(※6,7)
納豆
納豆は、100gあたりに660mgのカリウムが含まれます。(※8)
納豆は味付けすればそのまま食べられるので、手軽にとり入れやすいのではないでしょうか。単品で食べるだけでなく、オムレツやチャーハンに入れたりと、豊富にアレンジできますよ。カリウムのほかに、カルシウム、たんぱく質、ビタミンB2、ビタミンKなどが多く含まれ、栄養価の高い食品です。
アボカド
アボカドは、100gあたりに720mgのカリウムが含まれます。(※9)
アボカドはサラダや和え物だけでなく、パスタやトーストなど、いろいろな料理に活躍しますよね。特にサラダの印象が強いためか、ヘルシーなイメージを持たれることの多いアボカド。しかし実際は、脂質が多く高カロリーな食材なんです。そのため食べ過ぎには注意しなければなりませんが、ビタミンEや食物繊維などの栄養が豊富で、体に嬉しい食材ですよ。
バナナ
バナナは、100gあたりに360mgのカリウムが含まれます。(※9)
生のまま食べられる果物は、水に溶け出しやすいカリウムが効率よくとり入れられる食品のひとつ。カリウムが豊富な果物類のなかでも、特に豊富なのがバナナです。包丁を使わずに皮がむけて、手軽に食べられるのも魅力ですよね。
しかし、バナナはほかの果物に比べて糖質が多いため、食べる量には注意が必要です。一日2本程度を目安にしましょう。(※1,9,10)