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[計算機の答え]素人にはわからない細かい違いをプロが解説!

節約・マネー

プライベートで発生するちょっとした計算ならスマホが便利ですが、速さや確実性が求められるビジネス用途なら、やっぱり今も電卓が一番。そこで今回は、ネット通販で購入できるCASIO(カシオ)やSHARP(シャープ)など人気メーカーのビジネス系電卓から人気の13製品を『家電批評』がピックアップ。日常的に業務で電卓を使用している、いわば電卓使いのプロである公認会計士・税理士2名に検証を依頼し、おすすめランキングを作成しました!

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※本記事は『家電批評 2020年6月号』掲載時の情報を再編集したものです。価格が変動している場合や在庫切れしている場合があります。

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(c) milatas - stock.adobe.com

社会人なら必ず一度は出くわした経験のある計算作業。そんなとき、昔なら電卓を使うのが当たり前でしたが、最近は大量の数字を扱うならパソコンでExcelなどの表計算ソフトを使いますし、簡単な計算ならスマホの計算機アプリでポチポチしてすませちゃいますよね。

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ただ、「表計算ソフトを立ち上げるほどじゃないけど、スマホだと時間がかかる」という微妙なラインってありませんか? あるいは、スマホを出すのがはばかられる状況で計算しなきゃいけないシーンってありませんか? そんなときには、やっぱりまだまだ従来の電卓が便利。というよりむしろ、簡単だからとスマホでやっている計算も、実は電卓を使うほうが早くて確実なんです。

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当たり前ですが、電卓には物理的な「キー」があります。画面をタッチして操作するスマホに比べて打ち間違いが少なく、慣れてくればキーを見ずにタッチタイピングも可能。タイピングの速さでも、電卓のほうが断然上です。

機能面ではスマホもほぼ同等ですが、ビジネス用の電卓だと、前に押したキーから指が離れる前に次のキーを押しても順番どおり認識してくれる「キーロールオーバー」と呼ばれる早打ち機能があるのも強みです。据え置きタイプの比較的大きなものであれば、スマホより文字が大きく表示されるというメリットもあります。

そしてさらに、打ち合わせや商談の場で使用しても相手に悪い印象を与えなくてすむのもポイント。それどころか「デキるやつ」だと思ってもらえる可能性すらあるんです。

どうでしょう。今まで前時代的なものと思って疎遠になっていたはずの計算機が、ちょっと欲しくなってきませんか?

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(c)taka - stock.adobe.com

ただ、電卓といってもさまざまな種類があるのをご存知でしょうか。購入したときに「あれ? 思ってたのとなんか違う……」とならないために、ここでは電卓の種類を簡単に紹介しておきます。

・一般(普通)電卓

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家庭用の電卓として広く普及しているタイプ。機能は最低限ですが、多様なデザインやカラーが選べます。10ケタ表示が一般的です。

・実務電卓

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ビジネス用途に特化した電卓で、税理士や会計士、経理の人などが使っているのがこのタイプ。早打ち機能や小数点セレクターを備え、ほとんどの実務電卓が12ケタ以上を表示できるようになっています。

なお、一般電卓のなかにも上記の機能を備えているものもあり、この機能があれば実務電卓という明確な定義はないようです。

そこで今回は、上記の条件を備えている電卓を“ビジネス系電卓”として一括りにし、ランキングを作成しています。

・関数電卓

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関数や円周率を使うような、より複雑な計算が可能で、建築・設計などの仕事でよく使われる電卓です。

ちなみに、現在販売されている多くの電卓はこの3タイプのどれかですが、ほかにも金利の計算が簡単にできる「金融電卓」、計算結果などを印刷できる機能を備えた「プリンタ電卓」なんてものもあります。

ついでにお話しすると、国内の代表的な電卓メーカーは、カシオ、シャープ、キヤノンの3社。ほかにもシチズン、アスカ、オーム電機といったメーカーも電卓を製造していますが、経理の仕事をする人は、カシオとシャープを使う人が多いといわれています。それだけ、この2社の実務電卓の信頼性が高いということなのでしょう。

それでは次に、どんな基準でビジネス系電卓を選ぶのがいいのかの解説に移ります。……と、その前に。ランキングまで待てないせっかちな人のために、今回のランキングのベストバイ製品をチラ見せ! 自分で選ぶ手間を省きたい人には、とりあえずこれをおすすめします!

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シャープ(SHARP)
EL-VN82
実勢価格:2336円

今回、プロ2名がテストした結果、1位に輝いたのはシャープ「EL-VN82」でした。勝因は、必要な機能がしっかり備わっていて、キーも打ちやすいこと。しかも、驚くべきことにキヤノン推しの鈴木氏、カシオ推しの辻村氏の両名とも高得点を付けていました。果たしてそのワケとは……。詳しくは本記事下部のランキングをご覧下さい!

先に紹介したベストバイのように、電卓ではキーの打ちやすさが評価の大きなポイントになります。ただ、その打ちやすさに大きく影響するのがサイズ。そして、実際に使用するときには画面の見やすさも重要になります。

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まず、自分の手より、本体やキーが小さすぎると打ちづらいのはなんとなく想像できると思います。ただ、いくら単体のキーが大きく打ちやすくても、本体が大きすぎて違うキーを押すたび手を動かす必要が出てくると、使っていて腕が疲れてしまいます。要するに、電卓は使う人によってベストなサイズが変わります。自分の手のサイズに合った電卓を選ぶことも大切です。目安として、自分の手のひらにすっぽり収まるくらいのサイズを選ぶとよいでしょう。

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また、手首を机につけた状態で全てのキーが操作できれば、腕に負担がかからないのでベスト(※一般的な人を想定しています。早打ちを意識する場合には、手首を机から離すほうが速度が出ます)。できれば購入前に確認を。なお、購入前に実物を見ることが難しい場合、仕様表などでサイズを確認し、自分の手のサイズと合っていそうかイメージするだけでも、失敗する確率を減らせます。

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画面に表示される数字や記号は、大きく適度な間隔で、しかもクッキリと見えることが重要です。一部に存在するバックライト付きの製品でもない限りは、どれも似たように見えるかもしれませんが、比べてみると微妙に画面の明るさが違ったり、数字の大きさや濃さが違ったりします。また、数字同士の間隔が適度に開いていると、桁数が把握しやすくなるのですが、これも製品によって異なります。買い替えの場合は、とくにこの微妙な差がストレスになることもあるので、できれば画面の表示も事前にチェックしましょう。

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なお、蛍光灯などの光の反射で画面の一部が見づらくなることがありますが、そうした環境で使用することがわかっている場合は、チルト(傾斜)機能を搭載した製品を選ぶと安心です。

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今回、『家電批評』編集部がピックアップし、2人のプロが評価したのは、国内で販売されているビジネス向け電卓13製品です。といっても数がたくさんあるので、据え置いて使うことを想定し、ある程度大きなサイズを選んでいます。価格帯は、多くが5000円以内のモデル。

これらを、十数年にわたり電卓を使って仕事をしている公認会計士2名がテストしました。テスト項目は以下の通り。キーの打ちやすさや表示の見やすさだけでなく、タイプ音や機能面の違いまで細かくチェックしてもらっています。

・打ちやすさ(50点満点)
キーのサイズやタッチの感触、キーの傾斜角、キーピッチ、キーストローク、キーの反発力(硬さ)、反応のよさ(感度)などをチェック。電卓で最も重要な部分なので、配点は50点と高く設定しました。

・見やすさ(画面)(30点満点)
画面のサイズ、数字や記号のサイズと間隔、画面の明るさ、数字・記号の濃さといった画面上の見やすさに加え、チルト機構が付いているかも確認しました。打ちやすさの次に重要な部分なので、配点は30点と高め。

・タイプ音(10点満点)
オフィスで使う場合、ずっと電卓のカチャカチャした音がしていると気になる人もいるはず。ということで、音が静かかどうかも評価しました。ちなみに、音が気になる場合、どんな音がするのかなどによって評価に差をつけています。

・その他機能(10点満点)
早打ち、税計算やカウンター、アンサーチェック機能、日数・時間計算など、電卓に付いているさまざまな機能に加点。これらは基本的に「あると便利だけれど、なくても困らない機能」なので、配点はやや低めに設定しました。

それでは大変お待たせいたしました。いよいよおすすめのビジネス系電卓ランキングの発表です!

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