独特の旨味と香りで、食欲を引き立ててくれるしいたけ。おいしいだけでなく、生活習慣病の予防にも効果が期待できるほど、栄養価も高い食材です。そしてなんと、干すだけで栄養価がさらにUPするのです!そんなしいたけの注目すべき栄養成分と、おすすめレシピをご紹介します♪
独特の旨味と香りで、食欲を引き立ててくれるしいたけ。おいしいだけでなく、生活習慣病の予防にも効果が期待できるほど、栄養価も高い食材です。そしてなんと、干すだけで栄養価がさらにUPするのです!そんなしいたけの注目すべき栄養成分と、おすすめレシピをご紹介します♪
しいたけってどんな食材?
旬は、春と秋
原木栽培(天然の木で栽培する方法)のしいたけは、春(3~5月)と秋(9月~11月)が旬になります。春に収穫されたしいたけは、身が引き締まっていて旨味があり、「春子」と呼ばれています。香りのよい秋のしいたけは「秋子」と呼ばれます。
菌床栽培(木質の基材に栄養源を混ぜた人工的な栽培方法)のしいたけは通年収穫されるので、スーパーには年中出回っています。
パッケージに『菌床』『原木』と記載がされているので、ぜひ確認してみてくださいね。
しいたけの魅力とは?
注目の栄養成分
しいたけには、「食物繊維」「エリタデニン」「レンチナン」という注目すべき栄養成分が含まれています。あまり馴染みのない名称のものもあると思うので、さらに詳しく、その注目の栄養成分の詳細と効能について説明します。
「食物繊維」で便通改善!
しいたけには不溶性食物繊維が豊富に含まれています。不溶性食物繊維は、胃や腸で水分を吸収し大きく膨らむので、腸が活発に動き、便秘の予防や改善に効果があります。
「エリタデニン」で生活習慣病予防!
しいたけのかさに含まれる「エリタデニン」には、悪玉コレステロールの低下や、血流をよくして血圧を低下するという効果があるとの研究結果も出てきています。
きのこの中でも、この成分はしいたけとマッシュルームにしか含まれず、さらにマッシュルームにはわずかしか含まれないため、しいたけ特有の魅力といえます。
「干ししいたけ」とは
違いは何?
これまでしいたけそのものについて説明してきましたが、しいたけには「生しいたけ」と「干ししいたけ」があります。「干ししいたけ」は、「生しいたけ」を天日干し、または火力・電気などの機械で乾燥させたもので、乾物となります。
保存性が高まり、使いたい分だけさっと取り出せるので、常備しておくと便利な食材です。
「干ししいたけ」は「生しいたけ」よりさらに魅力的!?
4つの栄養成分の含量を比較してみると、まずビタミンD量が、「生しいたけ」より「干ししいたけ」の方がUPしていることがわかります。これは、しいたけに豊富に含まれる「エルゴステロール」という成分が、紫外線にあたることで、ビタミンDに変化する性質をもつからなのです。
ビタミンDは、カルシウムの吸収率を高める働きがあるので、骨を丈夫にし骨粗鬆症を予防する効果が期待できます。また、乾燥することで水分が減り、栄養素が凝縮することで、食物繊維、カリウム、葉酸などの栄養素も「干ししいたけ」の方がUPしています。
※「調理のためのベーシックデータ/女子栄養大出版部」より、干ししいたけ(香信)の戻し率4倍との記載を元に、生しいたけを100g、干ししいたけを25gで計算し引用。
「干ししいたけ」の作り方
ご家庭でも簡単に「生しいたけ」から「干ししいたけ」が作れます。
① 石づき(軸の先の部分)を切り落とし、薄くスライスする。(丸ごと干したい場合はそのままでOK。)
② 重ならないようにしながら、ヒダを上にして網またはザルの上に並べる。
③ 天気のよい日に干す。(直射日光があたり風通しのよい場所に。)
④ 様子を見て、乾燥していたら半日でOK。まだだったら夜は室内の通気性のよいところに干し、翌日に再び外に干す
⑤ 密閉容器に乾燥剤をいれ保管する
この簡単な5つの工程で「干ししいたけ」ができます。保存状態にもよりますが、きちんと乾燥していれば保存期間は約1~2ヶ月が目安です。市販のものと同じように、水で戻してから使用してくださいね。